虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

野田首相誕生の日の記事

2011-08-30 | 新聞・テレビから
朝刊(朝日)、「野田首相、きょう誕生」が1面トップ。この関連記事は、2面、3面、4面、12面、13面、29面、34面、35面の9ページにもわたる。1面に掲載された朝日の政治エデイターとかいう文章も、社説も、1ページ全面を使った座談会(オピニオン)という欄も、これまた野田首相就任についてだ。

これだけ、ページを費やしているにもかかわらず、これからの日本についての問題で、欠落している、あるいは、完全に無視された言葉がある。「脱原発」という文字だ。「脱小沢」の文字はある。だが、つい直前まであった菅首相の「脱原発」の文字は消えた。目をこらして探してやっと「原発事故収束」や「原発・エネルギー政策」という文字が発見できるだけだ。

アンケートでも国民の半数は「脱原発依存」に賛成という世論だったが、新聞ではまるで忘れたように書かない。いや、民主代表選の記者会見の質問でも、「小沢」については質問するが、「原発をどうするか」全員に質問しただろうか?

新聞がこうだから、きっとテレビでも「脱原発」の話題は避けられるかもしれない。

ついでだが、1ページ全面を使った座談会「民主三人目の正直」、発言者は、北岡伸一、竹森俊平、大山礼子。どうして、こんな日の座談会に朝日は御用学者の意見をのせるのだろう(だから、購読者が減るのに)。

この中で、北岡伸一、大山礼子は、ちらりと憲法の欠陥をのべ、大連立では憲法改正をしてほしい、と発言している。ちらりとタネをまいておく、これが御用学者に与えられた役割なんだろう。

野田さんは、5人の候補者の中では人柄としては一番よさそうだ(海江田さんは人物として嫌いだ)。でも、一人の人柄や人物で政治がなされるのではない。政治と人物は別だ。

これから、ますます油断のできない日本になりそうだ。