虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

インターナショナル

2008-05-31 | 日記
インターナショナルという歌を知ったのは、大学に入ってからだと思う。大学構内の集会で歌っていた場面にいたと思う。「いざ、戦わん、なんとか・・」という歌。その後、社会に出て、労働組合の集会でも、最後に、この歌が歌われる場面にいたこともある。なんでインターナショナルやねん、まるで「日の丸」みたいやないか、と思った。この歌、どういう歌かよく知らなかった。ソビエトかどこかの革命歌かと思っていた。

だいたい、みんなで集まって、歌を歌うようなことは好きでない、というか、面映いと感じるタイプだ。キャンプファイヤーとかサークルで手をつないで歌を歌うなんて大の苦手。いざ戦わん、なんて白々しい、恥ずかしいぜ、照れくさいぜ、と思う(そのくせ、高校時代、フォークダンだけは女の子と手をつなげるので、ひそこかに侵入して喜んでいたようなイヤなヤツなのだが)。

なんで、大学で、労働組合で、インターナショナルを歌うのかよくはわからなかった。

この歌は、パリ・コミューンの中から生まれたことを最近、初めて知った。詩を書いたのは、コミューンの評議員で詩人のウジェーヌ・ポチィエ。1871年、6月(この詩に曲がつけられたのは、ポチィエの死の翌年1888年らしい)。

パリ・コミューンといえば、あのアルチュール・ランボー。この若者もパリ・コミューンに激しく心を動かされ、コミューン敗退後は、詩の筆を絶って放浪の旅に出ることになる。

大仏次郎の「パリ燃ゆ」は今年、新装版で復刊された。若い読者をどれだけ獲得できただろうか、とちょっと知りたい。1冊3000円以上するので、若い人には手は届かないかもしれない。わたしは、昔の古本の「パリ燃ゆ」を3セット持っている。古本屋を開いたら、売りたいと思うからだ。
とはいえ、わたしは、この本、まだ半分しか読了していない。長いので、途中で、他のことに関心をもち、そのうち、前後の内容がわからなくなって、そのままになっている。でも、ただならぬ名作であることは、半分読んだだけでもわかった(いいかげんな男)。

労働組合の集会で「インターナショナル」を歌うのは、やっぱり、よしてほしい、と思う。歌うなら、自分たちで新しい歌を作ってからだ、と思う。とても、歌う気分にはならないけど。

パリ・コミューン。ちょうど、明治維新のころです。