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【結局アレ何だったんだ?】General MIDI Level2規格

2018年06月12日 18時51分46秒 | PC関連

 ふと最近置物と化しているYAMAHA MU2000を眺めて、今になって気になったモノ。
 General MIDI2ロゴ。そーいや全然データ出回ってないし、何のための規格だったんだろうか。

■そもそも General MIDIって?

 それまでMIDI接続するデジタル制御音源の音色や制御方式は各社各様だった。
 そこでRoland SC-55(無印)のキャピタルトーン(基本音色)配列と少々のコントローラの仕様をベースに、どのメーカーのシンセやサウンドカードでも似たような演奏をさせるために策定された規格のこと。
 たとえば音色番号1はグランドピアノ、音色番号30はオーバードライブを噛ませたギターの音色、チャネル10はドラムセットなどなどと決まり事を作ることで互換性を持たせた。
 日本国内ではMIDI音源モジュールを用いるのが標準的だったが、海外ではサウンドカードにMIDI音源モジュールのような機能を持たせた製品が主流で、Gravis Ultra Soundや、大正義Sound BlasterがGM基準のMIDI演奏機能を提供し、様々なゲームソフトウェアのBGMで利用された。
 インターネット以前はパソコンで音楽を鳴らすのに現在のようなリッチなサウンド環境など望めるはずもなく、MIDI演奏データを用いて音源モジュールやサウンドカードに丸投げし音楽を演奏させるのが一般的で、必要最低限の音色互換性を定義したGeneral MIDI規格は広く受け入れられた。

■General MIDI Level2って?

 初代GMはあまりに演奏表現に乏しいのが難点だった。
 選べる音色は128種類だけ、ドラムセット音色は任意(というか勝手な拡張した音源もあった)、出来る演奏表現はモジュレーションでビブラートをかけるかピッチベンドでピッチを変化させるか程度。
 そこで拡張規格としてGM Level2が1999年に策定された。
 音色選択にバンクの概念を取り入れ、音色数128から大幅に選択肢を増やし、ドラムセットも改めて定義し直された。
 演奏表現も拡張され、ポルタメント奏法やアタック・ディケイ・リリースの音量経時変化の調整、ビブラートコマンド、リバーブやコーラスなど、事実上Roland SC-55のサブセット版とも言える豪華さだ。

■なぜコケたか

 一応対応製品として Roland SC-8850/8820以降やYAMAHA MU128(要ファームアップデート)以降、Hyper CanvasやTTS-1など出玉は少ないものの、GMを拡張した音源モジュールに搭載された。
 しかしながら、規格策定が1999年とはいかんせん遅すぎた上、実装するにも拡張音色分の波形を作らなければいけないし、拡張された機能を満たすには非常にコストがかかることから、ライトユーザーが求めるサウンドカード(特にゲーマーに支持されたSound Blaster)は及び腰になってしまった。
 Windows98の時代になると、YAMAHAが爆弾を投下した。YMF-7x4シリーズのサウンドカードが安価に出回り始めた。YMF-7x4はセミハードウェアシンセサイザ機能を有しており、事実上YAMAHA MU50同等の演奏が可能になった。
 しかも「TG300Bモード」という隠し球を持っており、Roland GS規格の演奏データすら再現できるため、Roland GSやYAMAHA XGのほうが演奏できる表現幅広いしGM Level2いらねんじゃね?となってしまった。
 ゲーム用途においてはPCのスペックアップやMicrosoftのDirectXの度重なる強化と、ゲームソフトウェア自体がある種サウンドミキシング機能を持ちはじめ、MIDIに頼らないサウンド表現が主流となったのも大きい。
 DTMにおいてもハードウェアシンセサイザからソフトウェアシンセサイザへ転換しはじめ、統合的な音楽作成ソフトウェア(DAW)の広がりとともに特定の音源に縛られない音楽作りが当たり前となった。
 そして常時接続の高速インターネット回線が普及するとともに、ソフトシンセやDAWで仕上がった出力データ、すなわちWAV/AIFFやMP3での音楽発表の場が広がったのも大きい。
 その他JASRACのMIDI狩りとか、Roland GSとYAMAHA XGLiteの相互乗り入れなどいろいろな背景があったが、音楽制作側も再生側もGM Level2である必要性が薄れ、結果「結局アレ何だったんだ?」扱いされる結果に落ち着いてしまったようだ。

 せめてYAMAHA MU2000に眠っているGM2機能を起こせないかとGM2対応MIDI演奏データを探してはいるものの、なかなか見つからないのが現状だ。
 GM2、君が輝く瞬間を見たかったよ。

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