らんかみち

童話から老話まで

廃品回収は春告鳥?

2011年12月07日 | 暮らしの落とし穴
 廃品回収で不当な料金を請求されたという話を聞くので、村の民家で家人とゴソゴソやっている兄ちゃんに「あんたどこから来たの」と声をかけた。
「ぼくは中国のハルビンから来ました」っていうから、おおそれは芥川賞作家の楊逸さんと同郷だね、遠い所からようこそ……と偶然を喜ぶケースじゃないがな。

 壊れたエアコンを引き取るのは無料なのかと聞いたら、無料だという。
「鍋や釜、そのほか金物OKです。船外機ありませんか、船関係の部品ほしいです」と、29才のわりには日本語が上手。
 なぜか、ぼくが中学生の頃に設計製作したエンジン付き模型飛行機を欲しがる。時折ノスタルジーを満たすためだけに手放せないでいるゴミ同然のものだけど、どこの誰の手に渡るのか分からないのも気持ちが悪いので断った。

「ストーブ持って帰る? あそう3台あるよ、ほら」
 使える石油ストーブもあったけど、年寄りでも扱える火の出ない、より安全なものに買い換えたかったし、早晩壊れるのは予測できたので渡す。
 ガッシャーン、ガッシャーン、ガッシャーン
 積み込み方を見て、おいおい、ストーブとしてリサイクルするんじゃなくて、鉄くず扱いかよ!

 リーマンショックの直前にも業者が来たことがあって、あのときは大々的に廃品を回収したけど、「リーマンショックでキャンセルが相次ぎました。うちもこの仕事は今回が最後になりそうです」と、世界不況の到来を予言。
 あれから3年が過ぎ、またもや勢いのある廃品回収が来たということは、彼の国の景気が上向いたということで、いち早く春の到来を告げに来たと考えて良いのだろうか。そうであれかしと願いつつ、本日は二十四節気の大雪です。

認知症にこちらが慣れるまで

2011年12月06日 | 暮らしの落とし穴
 師走を迎えたというのに母は「盆までには温ぅならい」と布団にくるまる。これから本格的な冬を迎えるのが理解できないし、寝てばかりだと夜とも昼ともつかないらしく「朝か、晩か?」とたびたび聞く。天気も分からないので「もうすぐ梅雨じゃけん」と、雨漏り対策を講じたりしている。

 退院後、肉体的にはかなり回復し、ご近所に遊びに出かけたりできるようになったけど、それが返って具合悪い。今日も昼過ぎに家に戻ると、母がたき火をしているではないか。
 田舎のことだから、そこかしこの畑で枯れ草を燃やしたりしているけど、季節すら分からない人がたき火をしているのを誰も見咎めなかったのだろうか、不思議で仕方ない。ゾッとして母を叱りつけ、たき火に放水のち鎮火。

 数時間もしたら、たき火をして叱られたことすら忘れているけど、料理はすこしできる。ただ料理を始めたはいいが、どこに目標を定めて良いのか分からないようで、例えば大根を煮たものの何をしていたのか分からず、そのままにしてしまう。
「五目豆を作るんよ、材料はこれよ」と、加工した野菜などを並べ、終着点を明示しておくと何かしら出来上がっている。ま、この際だから味のことは……。

 火を使うようなときはもちろん、常に気をつけて行動を気にかけていないと、とんでもない所にゴミを溜めて腐らしてしまう。もちろんゴミの分別はできないのでゴミ箱を渡さないようにしているけど、粗相をしたのを隠すから返っていけない。

 この先どうなって行くのやら、おおむね想像はできるし認知症の薬も処方してもらってはみたけど、むしろ調子が悪くなったような気もして止めた。家を空けることが多くてきちんと飲ませられないのもあるけど、人に聞いても概して薬の評価は芳しくない。このままゆっくりと認知症が進み、こちら側が慣らされていくのがベターに思える今日この頃です。

ドラマ:医師・円城寺修が始まるって?

2011年12月05日 | 暮らしの落とし穴
月曜ゴールデン:医師・円城寺修~杜の都の死刑囚ってドラマがTBS系列で始まるんだそうで、「おまえ、いつから医者になったんかい?」と、円城寺修に電話しようかと思いかけ、んなわけないか、と我に返りました。
 哀しいかな、このドラマのおかげで、「グラフィックデザイナー・円城寺修」が検索不能になってしまったようです。

 本日は珍しい名前つながりでドラマを観ようかと思っておりますが、ここのところ奇妙に忙しい日が続いておりまして、19時とか21時に眠りについたりしていおります。
 仕事っていうほどのことはしてないんですが、会合や後援会に出席を頼まれたら立場上断りにくい。いつかはこちらの要求を聞いてもらうためには、報酬はないけど付き合うのも仕事のうちでしょうか。

 昨日は参議院議員の三原順子さんの講演を聞きました。話しぶりは上手なんですが、内容が生真面目すぎる。ガンを克服したくだりは感動的なのに、やや盛り上がりを欠いていたかも知れません。
 議員さんという立場上、揚げ足をとられないように気をつけているのか、笑いをとったのは一度だけ。それでも皆さん真剣に聞いていたのは、圧倒的な知名度の故でしょうか。

 女優としてしか知らなかったけど、政治家として頑張ってるじゃないですか、これからの成長が楽しみです。ちなみに三原順子さんを画像検索してみると、あらま、昔の艶やかなお姿ばかりが……今でも美人だったですけどね。

焼酎を醸してみよか新そばで

2011年12月03日 | 酒、食
 焼酎を醸そうと目論んでおるんですよ、といっても一升瓶でコソコソとやった葡萄酒の密造のようなものではなく、酒税を支払う政府公認のれっきとした島そば焼酎です。
 萌え酎とか島酎といったネーミングならすぐに思いつくけど、そういうのは既に商標登録されているようですね。「萌酎」なんかは妖艶な女性のあられもない姿をパッケージにあしらっており、うおぉ、これは萌えるぞ! 1,8リットル1980円なりぃ。

 しかしだ、あのデザインの紙パックをテーブルの上に置いて嫁と差し向かい、娘に「このスケベおやじ」と詰られつつは飲めんぞ。来客があって「芋焼酎が飲みたい」と請われ、あのパックを出すには勇気が要るというか、洒落っ気の通じる人かどうか人を見て出さないと「なめとるのか!」みたいなことにもなりかねません。

 今からパッケージやネーミングを心配してたら鬼に笑われるのは必至。だけど売れる見込みがないと手を出せないのが現実でもあり、オプティミストでないと前に踏み出せないのもまた事実。販路を持たないゼロからの出発になるなら、マーケティングの心配が先に立つってもんです。

 そんなことより醸造する設備や技術の心配せんかい、と処断されそうですが、技術面は酒に対する萌える思いでなんとかなるでしょう。問題は設備ですが、一応の目途がついたのでここでしゃべっている次第です。
 あと大きな問題が残るとすれば、人材をどうするか。つまり島おこしのための事業なので、仮に島おこし協力隊を募集したとして、来る人の中に「酒を醸してやっても良いぞ」という御仁がいるかどうか。もし適材の人がいないなら、損長が杜氏をやるしかないわけですが……。

コミュニティーとの関わり方を再考する

2011年12月01日 | 暮らしの落とし穴
 お誘いのあった今月の旅行は全て辞退させていただきました。
 京都お寺巡り、仁和寺ほか2泊3日、35000円。これなんかは圧倒的な女性の数に、酒を飲みたいおっさんは肩身が狭かろうと思われます。
 ポニョの里、鞆の浦巡り、日帰り。費用は半額負担で良くリーズナブルではあるけど、愛煙家たちのタバコの煙にいぶされて苦しむこと必至。
 そして陶芸クラブのカニ食い放題、山陰日帰り。こちらの費用は全額クラブ持ちなので行かねば損をするけど、ぼくはカニが好きじゃないのです。

 とまあ、行ったことのある場所だからってのもあるけど、それぞれに理由があって断っております。家族三人分の食事を作っている現状で家を空けるのも難しいし。
 物理的な事情もあるけど、「朱に染まれば赤くなる」の言葉が警告するように、それぞれのコミュニティーからある程度の距離を保っておかないと、安易な方向に流されそうで怖いってのも理由の一つです。
 陶芸クラブなどは気のおけない人ばかりなので安楽ではあるけど、もしかしたら自分が一番嫌みな部員であり、気づかないだけで色々な嫉妬の対象になっているのかも知れないのです。

「君ぃ、君のこしらえた抹茶茶碗は薄すぎたので、土を足して分厚くして削ってあげたが、非常に時間がかかったがね」
 先日、中学生の作品を修正した削りかすで茶碗を手捻りでこしらえておいたところ、要釉斎先生が完成させてくれておりました。ほとんど修正の必要がないほど薄くこしらえ、残すところは高台削りのみとしておいたのに。
 中学生の作品はぁと……おお、やはり先生のお手が入っている。買ってきたような部分が手作り感あふれる仕上がりに……する必要があるのかなぁ?

 嫌みな人は誰一人としていないはずの陶芸クラブなのに本日は嫌み合戦でしたが、最後は丸く収まってなにより。クラブは残すところ2回となり、来週は忘年会をかね料芸クラブに扮してボタン鍋。そうです、ハンタさんにもらった猪肉がまだ残っておりまして、これをもって本年を締めくくります。そりゃあ卯の肉があれば……来年は辰年だからぁ、新年会はワニ料理かな。