らんかみち

童話から老話まで

コンビニ猫に未来はあるのか

2014年02月24日 | 社会
              

 コンビニに屯している猫たちは兄弟かもしれない。体格に違いはあるようだけど、どちらも真っ白で顔つきも似ているような気がする。
 初めて見かけた3か月ほど前は痩せていて汚らしかった。飼われている様子はないから今でも綺麗とはいえないけど、健康そうに見えるようになった。客も何か与えているんだろうけど、店員の兄ちゃんに良く懐いているみたいだ。

 彼ら野良猫にとって当地を楽園と呼ぶには過酷じゃなかろうか。イノシシの罠を設置する人や、毒を撒く人もいる。違法性や動物愛護の視点はさておき、毒入り肉団子を食って死ぬペットは少なくないという。現場を見ていないので断言は避けるけど、近所で飼われていた大人しい犬も「毒を食べたようだ」と診断されて動物病院で点滴されながら死んだ。

 イノシシはハンターが来て撃ってくれる。その肉はボタン鍋とか焼き肉として頂くようになった。当地はもちろん、都会にも流通しているはずだ。
 だからイノシシ被害については一段落したけど、タヌキはどうしようもない。子どもの頃だったら、タヌキが民家の近くにやってきたらニュースになった。冬の連中は丸々として可愛いからね。

 タヌキの被害はイノシシのように大規模ではないけど、防ぐことができない。フェンスをよじ登るとか下をくぐるとかして畑に侵入する。それをくい止めようと罠を設置する人が現れ、地域の人たちから歓迎されているけど、猫も同じ罠にかかる。それをどうするのか聞いたんだけど、明確には答えてもらえなかった。察するに、罠ごと海に沈めているんじゃないかと……。

 我が身の幸せすら良く分からないのに、野生動物の幸せを決めつけることができようはずもない。けど、罠ごと海に沈められたタヌキや猫の魂が浮かばれることはないだろう。
 それはしかし、タヌキや猫の被害に遭ってない者の主張に過ぎない。被害に遭う人たちは瀬戸際に立たされているのだ。
 聞くところによると、猫を捨てに行く地域、というのがあるんだそうだ。でもそこは猫の楽園じゃなく、海に沈められる地域らしい。捨てに行く人は、知ってか知らずか……。

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