らんかみち

童話から老話まで

焼酎のみの作法

2015年01月27日 | 暮らしの落とし穴
 今日は暖かかったけど、ブリ大根を作ったので泡盛のお湯割りを飲んでみた。泡盛はインディカ米の焼酎。タイ米は「香り米」という肩書きで売られているくらいだから焼酎になっても、芋焼酎と肩を並べて香り豊かな焼酎だ。

 ぼくは焼酎はではないけど、関西方面に住んでいたころに時々顔を出した居酒屋は若いマスターが焼酎党だったので、そこでは必ず焼酎を飲まされた。
 マスター曰く、水割りは3日前に作って置くのが最も美味しいらし。3日前に作ったのと、今作ったのを飲み比べてみたら、う~ん確かに水と焼酎の馴染み具合に違いがある。

 お湯割りはというと、まず湯飲みに熱湯を入れてから焼酎を注ぐのだという。逆にすると、アルコールが立って荒々しい風味になるという。両方を飲み比べてみると、確かにそうかもしれないと感心した。
 
 マスターは年下だったけど、世界中を放浪して色んな体験をしていたから、酒についてもまるで兄貴のように教えを請うたもんだ。試飲させてくれる焼酎は全て只で、良い店を見つけたねよ、と飲み仲間を誘って何度も訪れたもんだ。
 
 ところがある夜に行くとマスターがいない。マスターはどうしたのか中年のママさんに聞くと、「息子のこと? あいつは口ばっかりで仕事しないから、クビにしたの」という。
 ママさんは美人だったと思うけど、酒飲みの客とっては酒飲みのマスターの方が良い。だって酒を飲みに行くんだから。

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