らんかみち

童話から老話まで

ご乱心の殿方は去り

2010年12月06日 | クラシック音楽
 昨日の演奏がとても良いので、引き続きヘンデルのメサイアから「彼はレビの子らを清める」です。ご乱心の男性が装飾音をごてごて付け、芝居がかった粘着質な歌い方を披露したのと打って変わり、合唱は抑制が効いていて沈鬱です。

 近年のメサイア演奏では古楽器が主流のようです。これも300年ほど前の楽器をコピーしたり復元した楽器で演奏しているようですが、youtubeなどで聴いても軽薄な印象を受けない素晴らしい演奏だと思います。

     Handel: And He shall purify (Messiah, HWV 56)
     

and He shall purify the sons of Levi, that they may offer unto the Lord an offering in righteousness.

彼はレビの子らを清める。彼らが主に献げ物を正しくささげる者となるためである。

 たったこれだけの台詞ですが、大勢で合唱するとあたかも一編の物語が歌われたかと錯覚しそうです。そういやメサイアの楽譜を買って訳し始めたことが昔あったな、でも古語を調べるのが苦痛で最初の辺りで挫折したんだったよな。あれを自力で訳していたら人生が変わっていたかも知れないと思うと、良かったのやら悪かったのやら。

 それにしても、ご乱心の男性は外に飛び出し、棺は運び出され、これから一体どんな物語が展開するんだろう。続きを見たくて探したんですが、見つからないんです。乙女が神の子イエスを身ごもったぞーっていう部分が抜けているみたいなんですぅ残念!

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