らんかみち

童話から老話まで

アーティチョークで忘年会

2012年12月17日 | 暮らしの落とし穴


 てへへ、気ぜわしい日々だったので、という言い訳も陳腐ながら、土曜日を日曜日と勘違いして忘年会を1日先走っておったわい。英会話クラブは、なぜか食通とか酒通が集まっていて、あたかも美食クラブの趣がある。なので蕎麦打ち体験みたいな遊びも成立するんだろう。
 
 英会話クラブの講師である米国人の王子が「アーティチョークはベリー・デリシャス」と宣うたので、忘年会にアーティチョークのピクルスが登場した。おぉ、ロスアンゼルスで食べたマリネとはかなり異なってはいるが、これはこれで不思議な風味じゃないか。
「アーティチョークのハートと呼ばれる中心の部分だ」と王子。彼も大好きらしいが、萼の部分に溶かしたバターを付けてしごくように食べるのも美味いらしい。

 ぼくはハートしか食べたことないけど、どう表現して良いのか、湯葉とユリ根の中間のような食感で、舌触りはなめらか。脂っこくはないのに、オリーブオイルっぽいコクを感じる。
 これはピクルス名乗っているが、一部を火であぶっているらしく、おこげっぽさもある。それほどの酸味もなく、丸ごと一気に頬張れるのもうれしい。肉っぽさは無いのに、これだけで酒が飲める。強い香りは無いから、水煮の缶詰なんかだと味付け次第では白ご飯の上に乗せられるだろう。

 欧米などではごく一般的な野菜として市場に出回っているアーティチョークだけど、これがどうして日本に浸透しないんだろう。江戸時代に入ってきていながら、観賞用としてのみ受け入れられているというのはもったいない。
 英会話クラブにはアーティチョーク先輩がいるんだけど、「ご近所さんにあげても喜ばれないので自分だけが食べている」とおっしゃる。漬け物にしてこれだけ美味いのなら、へシコにしたらどんなもんだろう。キムチもあるか、寿司ネタにもいけるんじゃないか。あと2回ほど忘年会が控えているけど、今回でもう十分だ、堪能した。