らんかみち

童話から老話まで

奇跡の一本松に別れを告げ

2011年12月15日 | 暮らしの落とし穴
「奇跡の一本松よ安らかに」と題された昨日の新聞によると、3.11の津波を受けながらも一本だけ生き残っていた松が塩害によって余命いくばくもないらしい。復興のシンボルだっただけに、一目見ておきたいぞ。

 というわけで、陸前高田市までひとっ走り。もちろんバーチャルトリップ、つまりグーグルの航空写真で上空から眺めただけ。それでも、海水に曝されながら瓦礫の中に一本だけすっくと立ち続けている姿には感動を禁じ得ない。「陸前高田ユースホステル」で航空写真を検索すればすぐに見つかるだろう。

 忘年会だの何だのと会合に出ると、来賓の方が必ず東北大震災について言及するので、そうなんだ、今年だったんだ! と、わずか8か月前のことを忘れかけていたことに気が付き、我ながら物忘れの良さに愕然となる。

 公私ともに忙しかったこともあるけど、他人事のように、遠い昔の出来事のように、もはやぼくの中では記憶の劣化が始まっているのだろうか。記憶の蒸散が容易い性格というのも、ある意味耐性があるということだろうけど、3.11を忘れるようじゃいかん。
 一度リアルで被災地を訪ね、現実に起きたのだということを実感する必要があろうかと、年賀状も書かずに被災地応援ツアーなどをチェックし始めた師走です。