らんかみち

童話から老話まで

子どものころ、お化け煙突があった

2011年07月17日 | 暮らしの落とし穴
 子どものころ、お化け煙突があった。見る場所によっては1本に見えることもあり2本に見えることもあったが、実際にあったのは3本だった。などと書けば、どこかで読んだぞ、と後ろ指をさされそうですね。
「お化け煙突」とは、東京にあった千住火力発電所という、原発が登場する前に建設された、石炭を燃やして蒸気タービンを回す発電施設らしいです。黒い煙がモクモクと出るため、お化け煙突が必要だったのでしょう。

   

 母の病室からはお化け煙突が2本見えます。実際にはもう一つあったはずで、それはずいぶん前に廃業した銭湯だったと記憶していますが、もしかしたら別の工場だったのかも知れません。
 遠くに見えるのは醤油工場のそれ、ツタのからまっているそれは造り酒屋のものです。これをネタに一つモノを書いてみようと……にしてもだ、これが病室からの眺めとは!