らんかみち

童話から老話まで

食べるラー油なんか、意地でも食ってやるか、なんてね

2010年08月11日 | 酒、食
 出家するコイケダさんは、秋鹿を最後の酒にチョイスしたなり~。とおっしゃるところをみると、なななかにコスト・パフォーマンス意識の横溢したドリンカー魂を身につけておいでかと察します。と申しますのも、ナニハの最北、能勢郡の銘酒である秋鹿って、おいしい割にはリーズナブルな値段で手に入ります。越乃寒梅とか久保田といった、高値安定の鼻持ちならない人気酒とは一線を画しているのです。
「でりゃうみゃーでかんわ!」と、彼女これ聞こえよがしにブログでつぶやいておられるのを、愛媛のぼくとしては指をくわえて読むしかないと思っていたら、蔵元直送で秋鹿セットが届きました。

                 

 どこの奇特な御仁のさしがねでこのような品が届けられたか、ハテ面妖な? といぶかっていたら「それは儂じゃ」と、ナニハの最北から帰省している兄が土産として発注していたモノだと判明。なるほど、「重とうて下げて帰れん」のはごもっとも。
 ありがたくいただこうと肴を作ってみました。男前豆腐店の絹ごしにアンチョビを叩きおろしたものとミョウガの千切り、雨後の筍のごとく仁義も節操もない乱売合戦が勃発した「食べるラー油」をぶちまけてみました。
 
                 
 
 食べるラー油とアンチョビが、悪徳代官と強欲商人のように結託して腐臭を放つんじゃないかと思いきや、おおこれは、あたかも織り姫と彦星の逢瀬のごとく甘美なメタモルフォーゼ!
 んなたいそうな、たかがラー油臭い鰯の塩漬けがトッピングされた相乗効果っていうのを粉飾したに過ぎません。だぁが、秋鹿との相性には抜き差しならぬ蜜月ムードが漂い、こいつぁあ病みつきになりそうだぞ。