銀河鉄道拾遺

SF、かふぇ及びギター

耳の遠近法

2017-11-06 12:21:48 | 日記
メジャーやらマイナー、セヴンスなどいろいろあるコードネームに、ハーフ・ディミニッシュというのがある。この場合のハーフは「半分の」ではなくて「中途半端な」を意味する形容詞のようだ。 ディミニッシュ・コードになり切れない切なさが滲んで来るよな命名ではないか。アナと雪の女王の主題歌でも、印象的な使い方をされていたように記憶している。属性としてはドミナント(ⅦΦ)だが、V7 のような強さやヴァリエーションは無くただ淡い解決感が漂うだけ。で、このコードがラグタイム・オリオールに出てきたのをピアノ譜のなかに確認したのだった。原曲に忠実な編曲をする浜田隆史さんのことだから当然ギター編曲もそれに倣うだろうと思ってたらさにあらず、当該箇所はほぼ構成音の同じ、しかしそれより強い解決感を伴うディミニッシュ・コードに置き換えられていた。いやいや、ご本人に確認をした訳ではないから違うかもしれませんよ、まだ。でも聞いたり実際に音に出してみたりした結果、今のところはそうやったんではないかなあ、と思ってるわけだ。編曲というのは元の音をまんま移せば良い、というものではないらしい。このケースは早いテンポ設定の中、ハーフでは和声進行が充分に感じられないと判断したための変更だったのではないか?なんといったら良いか、編曲には遠近法みたいな準則があって、移行先の楽器やその奏法のみならず、私たちの耳の性質なども考慮した設計が必要ということなのだろうか。その他、諸般の事情もあるのかも。  などなど考えてギター譜を書いてみるのは、楽しいとは云え結構アタマがグラグラ来る。
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