HALクリニックの診察室から

Human Active Life…新潟で心臓血管外科のクリニックを開設した医師のひとりごと

救急医療の「ところてん」! 

2017-08-09 14:00:07 | 医療
 地元の新潟市民病院で「医師の過重労働」の是正の
ために一部の診療の制限が行われています。
https://www.city.niigata.lg.jp/iryo/iryo/oshirase/kinkyutaiousengen.html




その成果として、市民病院の医師の負担は予定通りに
軽減が進んだようです。

でも、個人的に気になったのは…
市民病院で受け入れが減った分の患者を
他の医療機関が受け入れていることです。
どの病院も医師が足りずに救急患者の受け入れは
手一杯という感じですが、市民病院で受け入れられない
患者を受け入れざるを得ないということでしょう。
搬送先の医療機関を探す救急隊のご苦労が今まで以上に
増えているのではないかと案じています。
救急医療で搬送される患者が減らない限り、いち病院の
診療制限で患者は「ところてん」のように他の病院に押し出される
ことになっているのが現実です。
他の病院の「医師の過重労働」を産んでいるという現実に
スポットライトが当たっていないことに疑問を感じます。

市民病院に限らずほとんどの病院で、医師が「過重労働」
することが前提で診療体制が成り立っている現実があります。
病院が医師の数を増やすことは医師不足で容易ではありませんし、
医師を増やせば人件費が上がって病院の経営は苦しくなり、
赤字に転落して私立病院は倒産したり、公立病院は税金を
投入することになるかもしれません。
日本の医療システム自体を大改革しないと「医師の過重労働」の
根本的な解消は難しいですし、高齢化社会での医療費の伸びを
抑えようとしているなかで、どのようなシステムを構築するかは
一筋縄ではいきません。


いち病院の問題から、医療システムの再構築の根本的な問題に
広がっているのですが…  どうなるのでしょうか?
国民的な議論が必要な曲がり角だと思います 




青々したツタの壁を見ていたら、少し涼やかになりました 
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