波と狛のつれづれ日記

日本スピッツ波と狛と、ときどき箔

8年ぶりの松本城

2018-09-26 00:59:27 | お城
こんばんは、白黒茶々です。
例年以上に暑く、9月に入ってからもその暑さは残り続いて「秋にはならないのでは?」と思われた方もいると思います。 それでも、その中旬あたりから日が短くなり、朝晩は冷え込むようになって………



季節はちゃんと変わっていきつつあるのですね。 曼殊沙華の花も、いっせいに咲きましたし。あとはおはぎを食べておけば、カンペキ(?)です。 今回の箔波日記は、季節の挨拶から入ったので、内容も秋のネタかと思いきや、実はまだ8月の話なのですよ。
私は今夏、青春18きっぷを購入し、お盆休み中の高知・高松方面への一人旅や、たつぴと行く草薙球場ハム観戦に使いました。 ちなみにその切符は、JRの在来線なら5回もしくは5人が1日乗り放題となるというものです。 そうしたら、あと1回ぶん余りました。金券ショップで換金するという手もあるのですけど、やはりオマケで得したようなその1枚は、有効に使いたいですね。 そのような中で、松本城の天守の耐震診断がおこなわれ「震度6強から7の大地震が起きたら倒壊する恐れがある」という結果が出てしまいました。 さらにその対策として、平成31年(2019年)度から耐震補強工事に入るというのです その工事が始まってしまったら、数年は見ることができなくなりますし、私が家族旅行でそこを訪れてから8年ほど経ちますし……… ということで、私は8月最後の日曜日に青春18きっぷの残り1枚を使って、松本城に行くことにしました。

そして、いよいよその当日となりました。その頃はまだ暑さが厳しく、今回はワンコ禁止のゾーンにもずかずかと入っていくことになるので、抜きでの旅となりました。 朝7時ちょっと過ぎに最寄りの駅から列車に乗り込み、途中で3回乗り換えしたりして………



約5時間半後の12時半ぐらいに、松本駅に到着しました。 ここからお城までは、歩いていきますよ 駅を出てから徒歩12分ほどで………



ナワテ横丁に着きました。こちらは女鳥羽川沿いに江戸時代の長屋をイメージしたような露店が並んでいて、毎日が縁日のような雰囲気があります。松本に来た際にはぜひ歩いておきたいところです。



そのすぐ近くにある四柱神社も、いいですね。 こちらではハトの餌やりをやっておきたいのですけど、本命の前置きが長くなってしまってはいけないので、今回は端折らせていただきます。 そこから程近いところに………



松本城がありましたよ しかも街中に。 なかにはうすうす気付かれた方もいると思いますけど、実はこちらは本来の国宝の松本城ではありません。 青翰堂書店という古本屋で、松本城の天守群が昭和25年(1950年)から解体復元工事に入ってお城が見られなくなった際に、先代の店主が観光客のために、お城を模して建てたそうです。 かなり古びてきているのですけど、まだ健在でよかったです。そこからさらに4分ほどで………



正真正銘の松本城にたどり着きましたよ すぐに天守に上りたいところなのですけど………



まずは太鼓門を見学しておくことにしましょう。 こちらの門は、平成11年(1999年)に木造で正確に復元されました。門の左側に埋め込まれた巨石は「玄蕃石」と呼ばれ、お城に入ったときにすぐに目につくところに置かれた鏡石であります。城主の威厳を示す意味もあって、22,5トンもあるのですよ。 やはり、城内一の大きさであります。



太鼓門は、この日は特別に公開されていて、内部の構造をじっくりと見ることができました。 その空間の片隅には………



岐阜県のS商工高校から寄贈された、松本城の模型がありました。 こちらのお城、実は私のスピ仲間で、4月に岡崎の五万石藤の下での集いにも参加された、ももちゃんの飼い主のUさんもその製作に加わったそうです。



そうしたら、いよいよ松本城のメインとなる天守群を(お堀の外から)愛でますよ こちらのお堀端から天守と北アルプスを同時に望む風景は、プロのカメラマンもオススメしているそうです。



さらに、角度を変えてみました。左から乾小天守渡櫓大天守辰巳附櫓月見櫓となります。 いずれも国宝に指定されています。黒漆の下見板張りの壁はメンテナンスが大変で、毎年8月末から9月初めにかけて塗り直しているそうです。



埋門に繋がる埋橋越しに見る天守も、いいですね。 ただし、こちらの橋や門は現在は封鎖されているので、通ることはできません。
お堀の外側からは充分堪能したので、今度こそ本当に天守に突入しますよ ちなみにこのお堀の内側となる本丸からは有料ゾーンで、ワンコを連れての立ち入りも禁止となっております。



えっ 天守まではそんなにかかるのですか? 確かに、人気のお城ではあるのですけど。もちろん、それぐらい待ってでも入るつもりでいますよ。



本丸側から見る天守群も、見応え充分です
このタイミングで、松本城の説明をさせていただきます。松本城は16世紀初めに小笠原氏が築いた深志城が始まりと云われています。その後、武田信玄に攻略されたのですけど、天正10年(1582年)に起こった本能寺の変の動乱に乗じて小笠原貞慶が返り咲き、お城の名を松本城と改めました。

天正18年(1590年)に豊臣秀吉が小田原征伐を果たして天下を統一すると、その配下の石川数正が松本城の城主となりました。数正はお城の大改築に取り掛かり、息子の康長の代になってその全域と大天守、渡櫓、小天守が完成しました。 その後、松本城には小笠原氏、戸田氏が入り、松平直政のときの寛永11年(1634年)に辰巳附櫓と月見櫓が増築されて、今日見られる姿となりました。



そうそう、この日の混み具合ですけど、観光客は一定の人数のブロックに分けられ、自分たちの番が回ってくるまで、暑さ避けのために設けられたテントの中で待たされました。 私は40分待ちを覚悟していたのですけど、実際にはその半分ぐらいの時間で天守に案内されました。



さあ、いよいよ内部に入りますよ しかし、以前は最上階まで上ることができた乾小天守は、少し前におこなわれた耐震診断で危険と判定され、立ち入ることができませんでした。



それでも、大天守のほうはまだ大丈夫でした。 その1階と2階は多数の窓があったりして、明るくて開放的なのですけど………



3階は屋根裏ということもあって、窓は1ヶ所しかないうえに天井も低く、ヒミツの部屋的な空間となっています。



4階は一転して天井が高く、簾で仕切られた空間がなんか高貴っぽい感じでいいですね。 甲冑を着て、その中央にどかっと座りたい気分になります。



しかし、ここで油断してはいけませんよ 天井が高いぶん階段の勾配も急になり、さらに踏板の間隔も開いているときたもんだ それだけならまだしも、躊躇した人が途中で立ち止まったりするので、しばしば流れが止まり、そのような場所で渋滞が起きたりするのですよ。 そこで私は、恐がって降りようとしない子供をお父さんが抱えたら、その子がさらに暴れて余計に危ないという光景を目にしました。



そして、ようやく最上階の6階にたどり着きました。 この大天守には、石川氏が築いた頃には最上階の外側に回廊と高欄が設けられていました。しかし、寒冷地にそのような構造は不向きということで、松平氏が改築した際に壁で覆ってしまいました。そういうこともあって、大天守の上層部は外から見ると、やや頭でっかちとなっています。 その窓も小さいのですけど………



そこから覗いてみると、城内の様子はもちろんのこと、そこを囲む城下町、さらには松本盆地を囲む山々を眺めることができて、気分は上々となるのですよ あとは上ってきた階段を降りていって出口を目指すのですけど………



徳川幕府3代将軍の家光善光寺参拝の際の休息所とお月見のために新設された月見櫓は、三方が開け放たれていて、開放的なうえに風通しもいいです。 私の祖父が写した古い写真には、祖母がその朱塗りの回廊に座って寛いでいる姿が写っていたのですけど、現在はそこに踏み入ることはできません。



天守群を見学し終えて外に出たところでは、国宝松本城おもてなし隊小笠原秀政(松本城三代城主)と登久姫(徳川信康の娘で秀政の正室)が出迎えてくれました。 その際に彼らは「お一人でのご訪問ですか?」と聞いてきたので、正直に「はい」としておきました。 やはり次回は家族で訪れ、できたら名物の馬刺も食べておきたいです。それは耐震補強工事の前になるか後になるか……… とにかく松本城をめぐって新たな目標と楽しみができました。


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2 コメント

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懐かしいな~ (もも)
2018-09-27 20:21:04
わたしのお兄ちゃんたちが昔作った「松本城の模型」! 
以前は天守閣の1階に展示されたのですが、その後、太鼓門に移されました。
太鼓門2階の出入り口の錠は復元後も昔の物を忠実に再現してありました(一般公開ではない日に特別に解錠してもらったんです!)

ところで、わたし(もも)は9月に1歳になり、半分ポメなのですがほとんどスピッツで、背中の毛が
父犬(ポメ)に似て少しクリーム色です。
秋の岡崎公園の集まり、楽しみにしています♪
ももさん♪ (白黒茶々)
2018-09-28 00:56:43
太鼓門内にある松本城の模型のことはずっと気になっていたのですけど、今回ようやくご対面が叶い、箔波日記にも載せることができました。 かなり綿密にできているので、より多くの人に見てもらいたいです。
その太鼓門のほうも、目に付きにくいようなところまで正確に復元されているみたいで。

ももちゃん、1歳のお誕生日おめでとうございます。 私は小さい頃の姿しか知らないのですけど、ステキなレディに成長していたのですね。 岡崎での紅葉狩りは、11月18日におこないます。 久しぶりにお逢いするのを、楽しみにしています。

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