冬が近づくにつれ、落葉した木々にヤドリギの姿が目立つようになりましたなりました。
ヨーロッパなどでは、クリスマスの時期にヤドリギをを飾るそうです。
クリスマスといえば、ヤドリギにまつわるお話を皆さんはご存知ですか?
何でも、'The kissing under the mistletoe'といって、クリスマスの日にヤドリギの下にいる 女性には、男性はキスをしなければならないとか。
そんな風習から、クリスマスのオーナメントには ヤドリギを模した( Kissing Ball )というものがあるそうです。
ちなみに、恋人どうしがヤドリギの下で口づけを交わしたのなら、それは婚約の成立を意味するそうで、その二人は末永く幸せになれるとのこと。
ですが… そもそもは、ヤドリギの生えている樹の下で出会ったのなら、例え敵どうしであっても、争いを止め、互いにキスをして仲直りしなければならないという言い伝えであったと云われています。
クリスマスリースの起源は、古代ローマで神や英雄に捧げられた常緑樹のリース。
キリスト教会は、常緑のリースは、キリストの永遠の生命を表すと解釈して認めました。
こうして、セイヨウヒイラギ、モミ、ゲッケイジュ、ツゲ、キヅタ、ローズマリーなど生命力を表す常緑の枝でクリスマスリースは作られるようになリました。
なかでも、セイヨウヒイラギは、その常緑に生命力が、トゲには悪霊を追い払う力があるとされ、冬至祭で信仰されていました。
キリスト教会は、常緑の葉はキリストの生命、赤い実はキリストの血、トゲはキリストの受難を表すシンボリズムを与え、クリスマスの樹木にしました。
今でもイギリス、フランス、ドイツでは、クリスマスのグリーンにヤドリギが加わるようです。
古くから、冬至の頃のヤドリギは、太陽の精霊とみなされ、幸運の印にされてきました。
他の枝と混ぜてリースを作ったり、イギリスには、球状の枠からヤドリギを垂らして、天井から下げるキッシングボールがあります。
なので、フランスではクリスマス前になると花屋でヤドリギのブーケが売られています。
いかにも、今時の?クリスマスらしい言い伝えです。
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▲ヤドリギ
ヤドリギ科ヤドリギ属
北海道から九州に分布、特にブナ帯に多く、寄生して養分や水分を取る。
(自身で光合成もする)背丈と云うか長さ50-70cm程度になる寄生性の常緑樹。
花期2-4月、花は小さく黄緑色で、咲いていてもほとんど気付かない。
実は熟すと赤い液果となり、潰すとネバネバの液が出る。
これを食べた小鳥の糞が粘って木に付き、ヤドリギは他の木に芽生えるとか。
クリーム色の実がヤドリギで、オレンジ色の実がアカミノヤドリギといいます。