Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

経団連・就活指針廃止決定雑感

2018-10-09 21:39:40 | 社会・経済

今夏急逝された、翁長雄志(おなが・たけし)前沖縄県知事の県民葬が執り行われた。改めて、謹んでの弔意を申す次第。参列者は約 3000人に及んだとかで、立場の相違を超えて、同前知事の高い支持と信望を一定は評価したいものだ。

遺憾だったのは、厳粛であるべき見送りの場で 菅 義偉(すが・よしひで)官房長官が 内外日程の問題もあって参列できない安倍総理大臣の悼辞代読の折、一部参列者から同長官への「帰れ!」などの野次が発出された事。立ち位置の違いを顧みるにしても、一体この連中に「人を悼み、人を見送る」資格がそもあるのだろうか?と一抹の疑念を抱いたものである。或いは、特に安倍現政権への特段の反感を抱く、所謂「沖縄左翼勢力」によるものかも知れないが。

本題です。本日の経済団体連合会の会長・副会長会議で、就職や採用活動に関する日程などを定めた採用指針の廃止が決定された。現在の大学 2年生にあたる、西暦 2021年春入社組の採用から指針をなくす。今後は、政府主導で日程などのルールを定める。西暦 2021年入社については、大学側の強い反発に配慮し 現行経団連指針と同じ日程を軸に、ルールの検討が進む見通しだ。

経団連現行指針は、会社説明会を「3年生の 3/1」 面接などの選考を「4年生の 6/1」にそれぞれ解禁すると定めている。

一方 政府は本日、経団連「指針」の撤廃決定を受け、採用日程などを協議する関係省庁連絡会議を設けると発表した。文部科学省や厚生労働省、経済産業省などの省庁関係者の他 経団連や大学側が参加する。初会合を 10/15月曜に開き、まずは西暦 2021年入社組の採用日程などを協議する予定だ。年内にも結論が出る可能性がある。

この記事を見て思うのは、学生諸兄の勉強の目的も関わって来るのではないかという事だ。「初めに就職ありき」なら 3年次の途中から参加できる「企業インターン制度」などで、実際の働く実務体験ができる道もあると聞く。大学側の対応姿勢からは、どうも学者向けの 社会一般に馴染みのない専門分野への固執が見られ、その事から 企業への就職を目指す学生多数への本当の理解ができていない様に思えてならない。例え「日本の大学生の勉強時間が。国際的に見て少なめ」だとしてもだ。

経団連の、大学向け配慮も 程々で良いのではないだろうか。指針撤廃へのきっかけは、経団連非加盟の外資大手企業が、新人・中途に関係なく通年採用を行うのが主流で、経団連「指針」が実態として形骸化しているとの指摘と批判があった為といわれる。大学生多数の「就活」が 我国内だけに留まる問題なら、経団連とか日本商工会議所などに対し「採用指針守れ!」を強く求めれば良かったが、非加盟の外資企業はそれこそ世界中に所在するのだ。就職・採用指針を守らせ徹底させる為とはいえ、その為にわざわざ海外の遠方まで飛び回る活力を、提供できる大学は恐らくないのではないか。

今回の、経団連「指針」撤廃は、ある意味これまで大手に比して 待遇面で敵わなかった中小企業にも、一定の好機ではないかとも思う。大手にはない専門技術を有する企業や、京都辺りに多そうな 高レベルの伝統技能で勝負する企業もある様だ。又 学生側にも「初めに待遇ありき」ではなく、それは余りに低くてはならぬも 程々でよしとする層が一定はあるはずだ。経団連「指針」撤廃」を逆手に取り、その様な信念ある独自性を持つ若い人材を獲得できる機会が増えれば、とも思う所だ。

とに角、学生も変わらなければならないのは事実だが、大学も「全学生が絶対に勉学至上」の姿勢は変更されて良い様に思う。拙者は、そうした学究が全て悪いとするつもりはない。むしろ医学部などは そうした人材が多くなければ不安だろうし、メーカー技術の進歩に関わる様な理工系学部にしても 人材面は同様だろう。ただ、どの様に勉学に取り組むかの自己決定は、学生の意思と責任でできる様にしなければならない。それが日本国憲法も保障する「学問の自由」に則るという事だろう。大学側も、そこの所は深い理解を望みたい。経団連「指針」の廃止は、それを受けてのものと心得る。今回画像は、金山副都心の遠景を。手前の専線路は JR東海道線。以下に関連記事をリンク致します。 https://news.goo.ne.jp/article/nhknews/business/nhknews-10011664581_20181009.html


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