映画「廃都」製作日記

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9月1日 クランクイン

2010年08月31日 09時30分44秒 | 映画製作日記
全てがあわただしい。
ブログが更新できない。
準備が、やってもやっても追いつかない。
しかしクランクインの当日は明日だ。
色んなものに追いかけられて。
たった一つの映画を追い求める。
出来ていないことも山積です。

明日、クランクインします。

衣装合わせ

2010年08月25日 20時38分17秒 | 映画製作日記


クランクインが目前に迫っている。
9月1日です。
慌ただしくて、何をしているか分からない状況の中で日々が過ぎてゆく。
ブログの更新も最早バタバタです。
主演俳優三人の衣装合わせを行った。
会場は、東京フィルムセンタースクールオブアート専門学校。
学校長の小達一雄様には、ホントウニ過分なお世話になりました。
キットまたご迷惑をおかけするとは思いますが、これに懲りずにお力添えをお願いします。

衣装は、不思議な力を持っている。
役の人格の入れ物なのだと感じます。
何を着ていても良いようなものの、人はその人の好みや立場や状況に応じて装う
のです。
現実の世の中と同じように、いや更に現実を抽出した装いの形が必要なのでしょう。
役者が衣装を纏い、そのいしょうの中から配役として立ち上がってくる。
衣装合わせとは、一種の呪術的な行為なのかもしれません。
撮影が近づいてきた実感が迫ります。
疲れも溜まっている。
先日のテスト撮影の映像を編集する。
ユーチューブにアップしてから、その不注意さに驚く。
しまった役者の名前が間違っていた。
慌ててブログのページからは消した。
再度、編集した動画をユーチューブ用に書き出す。
なぜだ、同じことが出来ない。
やっと書き出し、アップしてみれば圧縮されすぎの濁りが凄い。
特に頭の部分何秒かは大失格です。
しかし、ごめんなさい。
今日はもう限界。
この出来損ないの動画を修正できません。
このまま、皆さんの想像力で補って見てください。

ユーチューブに上げたままの、スーパー間違い動画は未だ削除の仕方が
分からなくてそのままです。
映像はあちらの方が綺麗にアップできたのに…。
しばしお許しを、近々修正します。

井上加奈子

2010年08月22日 06時54分28秒 | 映画製作日記
主役の一人、千夏役が決まった。
井上加奈子さん。
現在は、井上加奈子・平田満夫妻で「アル☆カンパニー」という
企画プロデュース共同体を主催している。
つかこうへい
「初級革命講座 飛龍伝」  
 高田馬場 東芸劇場
 平田満、長谷川康夫、石丸謙二郎、井上加奈子 他
「熱海殺人事件」
 紀伊国屋ホール
 風間杜夫、平田満、加藤健一、井上加奈子 他
…などに出演してきた。
結婚して母になる。
そして、病を得て手術。今も後遺症が残る。

紹介と言うか、井上さんの存在を教えてくれたのはフォー・エイトの丸尾由美子さん
だった。
今、大いに感謝している。
現実における、一人一人が持っている情報なんて実に限られている。
テレビや雑誌で見ている、ほんの一握りの人物の名前を知っているだけの事だ。
私たちは、井上加奈子さんを知った。

役者という存在を超えていくだろうと、話していると強く響いてくる。
井上さんは、彼女自身が持っている精神的な肉体的な、プラスもマイナスも画面に
染み入るように刻み付けてくれるに違いない。
役者としての彼女と人間としての彼女が、文字でしかない登場人物を現実の人にする。
井上加奈子が千夏に変容していく。
これは作られた物語だ、しかし…。
物語を人は必要とする。
何故だろうか?
野生の動物は、物語を必要とするのだろうか?
物語は、人生に何をもたらすのだろうか?
あり得べきもう一つの人生?
あり得なかったもう一つの人生?
人の心の中は、影だ。
その影は、陰でもある。
現実の現世は、その影からもたらされる。
この世の翳りは、それ故に奥深い。
込められた悪意。
込められた怒り。
込められた欲望。
むき出しのそれだけでは誰も生き抜けないから、善なる幻影を必要とするのだ。
光が影を生み出すと思うのは錯覚なのだ。
影こそが、光を必要としたのだ。
光の中は、何も無い空虚だ。
輝かしい「無」なのだ。
全ては、影の中にある。
全ては、その影の中から生まれる。
世の中が調和を必要とするには理由があるのだ。
一人では生きられない、しかし「私」一人だけは幸福になりたい。
私たちは、二つの願いを振幅する振り子だ。
そしてその振幅そのものなのだ。
その振幅を、沈黙の演技の中に…。

映画は生き物

2010年08月20日 09時58分12秒 | 映画製作日記
緊急でロケハン先の飛騨の国から帰った。
重要な役どころを演じてもらう井上加奈子さんの参加によって、
シナリオが勝手に育ちはじめた。
彼女自身の肉体と心が、物語を縛り始めたとも言える。
それに目を瞑って段取りとして進めることが、僕たちにはできない。
段取りよりも、別のものを選択する脚本と演出は狂い始めている。
一心不乱とは、更に逸脱することだ。
そうなれば、シュチエーション事体は変化できないが、物語の方向が変化していく
に違いない。
撮影は目前である。
残りの準備期間は、後10日ほど。
多分、ラストシーンが大幅に変化するに違いない。
主役三人の存在の意味が変化しなければならない。
明日は井上さんと打ち合わせだ。
物語は、今日中に書き直さねばならない。
今日一日の勝負。
主役の衣装は、特別なコーディネートで素敵な世界が作られるだろう。
今日は、特製のワンピースが縫いあがる予定だ。
千夏の特別なワンピース。
主人公の名前は、春夫、千夏、健太。
演じるのは、山谷初男、井上加奈子、芹澤新之佑。
その準備と意識を通底させながら物語が変容する。
予定変更は、この映画への致命的な事故を予測される方もいらっしゃるかも
しれませんが心配ご無用なのです。
スタッフの細野君がいみじくも言ったように「さらに物語が育つ最後のチャンス」
なのだと感じています。
状況の変化の中で去来する予見は、一人一人の願望。
様々な形で自分を見ることができるのです。
今夜迄に書き上げ、物語が完成できれば今夜には井上さんの写真も公開します。
衣装やセットやイメージが出来上がってきて、映像が混沌の渦から立ち上がろうと
しているように感じます。
ホントウニ、創造する力が欲しい。
創造する力を…。

さあロケハンと段取りへ  野田麻子製作日記

2010年08月17日 10時00分53秒 | 映画製作日記
さあ飛騨の国へ向かいます。
出先からもう少し自在にブログのアップなどができるように(できないのは僕らの
問題なのですが)なると不住しないのですが。
バタバタの怒涛の混乱の日々の始まり。
今度の更新は、明日か明後日か~はたまた今夜か。
待ってくだされば幸せです。

ああ、残念、皆さん御免なさい!!

2010年08月16日 10時40分55秒 | 映画製作日記
今日、みなさんに大々的に発表したかった井上加奈子さんの写真を持って来なかった。
今になって写真のファイルが何処にも無いことに気付いた。
やっと決まった私たちのヒロイン。
紆余曲折の曲折ばかりだったオーディション。
危うく断崖から落下しそうだった、不安の日々。
それを逆転ホームランだったのに。
彼女の人生と「千夏」が融合していくだろう。
そのような、女優としてという事もあるが、より人間としての人生。
他人には解釈できない、してはいけないその人だけの時間。
それは、井上さんの写真をごらんになって頂きながらお伝えすることにしよう。
本当に、一日も早く皆さんに見て欲しかったのに。
ロケハンと段取りの旅から帰ったら、真っ先に見てもらいます。

名古屋へ! 麻子製作日記

2010年08月16日 10時21分26秒 | 映画製作日記
深夜、車で走り通して名古屋へと到着。
特性の弁当も食べる時間を惜しむように走った。
名古屋では知り合いを動員して製作協力のお願い。
衣装も、セットの壁を制作するザックリと織られた布も調達してもらう。
春夫らしい古着、千夏らしい着古したワンピース、そしてまるでレッサーパンダ男になる
女化粧姿の健太。
どれも新作では出せない味の衣装なのだ。
出先なので写真をアップできないのが本当に残念です。
帰ったらの、楽しみにとっておきます。
私たちの仕事車の保険も、誰が運転しても大丈夫なように改約。
明日は、飛騨の国の神岡へと向かう。
ロケハンと出演協力のお願い。
秘密のプロジェクト。
山岳に、セットを作らねばならない。
この最小のスタッフと零細な制作費で、どこまで理想を通せるだろうか?
金が無いからこその工夫と知恵。
頭が搾りかすになるほど絞りきらねば。

今夜23時出発   野田麻子製作日記

2010年08月15日 13時08分08秒 | 映画製作日記
15日~20日予定。
名古屋で製作協力の打ち合わせと、衣装作成の打ち合わせ。
その後神岡へ移動して、撮影の段取り。
現地のお年寄りたちに(女性中心で)撮影参加のお願いをしなければならない。
そして秘密のセット作りの準備。
忘れてはならないのが、スタッフとキャストの宿の決定。
安くて心地良い宿は、きっと撮影の助けになるでしょう。
タイアップが取れない、インディーズの泣き所でもあるのですがね。
移動の間、ブログの更新が出来るかどうか心配。
できるだけ公衆電話を使ったり、公衆無線ランを使ったり、知人宅に
迷惑をかけたりで出来るところまでやってみます。

そして私たちにとっては、待ちに待った主役の一人、千夏役が決まりました。
女優さんの名前は、井上加奈子さん。
人生の深い味わいをもった方です。
明日には、旅の空の下からブログへアップできるかと思います。
写真と、そして私たちがもった印象からの紹介をします。
私たちの、大切な秘密兵器のお披露目です。

セット

2010年08月15日 08時05分14秒 | 映画製作日記
主人公たちの家の床ができた。
これから壁の塗装。
早く劇用の家具を選定しなければならない。
小物が随分と選ばれてきた。
春夫が捨てられずに持ち続ける小型カメラ…IKONTA、Konillette…。
何処から手に入れたのか、初めて作られた頃のポータブルのミニオープン
リールのトランジスターテープレコーダー。
SPレコードと蓄音機。
この忘れ去られたような音を発する機械で、春夫と千夏は音楽を聞いたり
するのだろうか?
(近いうちに、このこだわりの小物たちをご覧にいれます)
壁に貼られた、春夫の記憶としての写真たち。
出来上がってくると、周囲の風景をも巻き込んで雰囲気が一変する。
現実には、こんな家は存在しないに違いない。
でも、僕らの主人公はこのように暮らしているのです。
時を忘れ、時から忘れられ、それでもこの世の片隅に。
人間を幸福にする暮らしは…。
まだ役者も入っていないセット。
壁が塗られ、家具が入り、役者がそこに落ち着き、カメラが向けられ、
そこに存在すべき「現実」が演出される。
その瞬間に誕生する世界を、どのように受け取ってもらえるかを今は
考えるユトリがありません。
その世界を誕生させることに必死なのです。

ないしょ話し

2010年08月15日 07時34分26秒 | 映画製作日記
昨日、ある女優さんと会った。
役者さんとの出演のお願いは、映画の出来を左右するほどの決定的な部分
を持っている。
もちろん脚本や演出や撮影は、配役以前から撮影以後までの出来を左右する。
が、スクリーンから語りかけるのは最終的には役者なのだ。
千夏の役は、何人かの女優さんにお願いし、何人かの女優さんから断られた。
今は、本当に少数の役者さんに、やってみたいわと言っていただいている。
無理なお願いをしている役者さんもいる。
が時々そういう下準備を全て吹き飛ばしてしまうような出会いがある。
その出会いが、決定的に心に杭を打ち込む。
この映画の為に、非常の決意をする。
一人の女優さんを選ぶために…。
この映画の為の女優さんと、出会った、と思った。