つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

想いの花

2007-01-04 06:43:51 | ちょっとした出来事
「バラが咲いた」という歌がある。
初めは「ぼくの庭に」咲いていたが、散ってしまう。
しかし最後は「ぼくの心に」バラが咲いて、散らない
花になる…。というような内容の歌である。

なぜこんな歌のことを書いたかというと、去年の
話になってしまうのだが、すごく印象に残ったことが
あったのである。

それは去年の暮れの忘年会のことなのだが、本社の事務員
のI氏が珍しく酔っ払ってトイレからふらふらと出てきた。

彼はいわゆる頭が良くて、仕事のときなど必要最小限のことしか
しゃべらず、仕事の処理も早い。


ちょっと知的冷たさを感じて、プライべ-トでは
付き合いづらいタイプと思っていた。
しかしこの人は何を考えてんだろうなあという興味は
変にあったのである。

それが飲みすぎというハメを外したのである。
私はこのアルコールという自白剤の作用を知っているので、
自身も酔っぱらった勢いで彼の介抱を始めた。

するとそこへ同じ事務所の女ボスともいえるH女史が通りかかった。
そして同じくI氏の介抱をし始めたのである。

「まあまあ」と言ってかいがいしく世話をし始め、時折り
頬などスリスリして、「この人かわいいのよ」と言っている。
さらにそこにパートの女の人が加わってモテモテである。

言っておくが、ここに登場している3人は皆、既婚者である。
私はそのモテぶりに少なからぬ嫉妬を覚えたものの、
人間くさいものに触れて何だか嬉しいような気もしていた。

「そうだよなあ結婚していようといまいと、それぞれ
一人の人間なんだよなあ…」と思い、心の自由ということを考えた。
そして、異性に対する想いの自由ということをこのとき思ったのである。

これはいわゆる夫婦間の貞操ということに触れないのではないだろうか、
神は許してくれるのではないだろうか、と思えるのだった。

心に咲く淡き想いの花は、咲かせてもいいんじゃないかと思ったのである。
もちろんそのことを奥さんや旦那が知れば面白かろうはずは
ないのだろうが、そこは密やかに咲かせる花であるから、
知らしめる必要も無いわけである。

「バ~ラが咲いたぼ~くのここ~ろに~」この後この歌が
エンドレスのように我が酩酊の頭の中を巡ったのである。

「いいじゃあありませんか密やかに咲かせる一輪の想いの花、
大いに咲かせましょうよ」ナ~ンてね。
コメント (2)
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