十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

雪螢

2013-01-27 | Weblog
   落武者の里は終点雪螢      日野紀恵子

勝敗を分ける戦乱の世にあって、敗者として生きる方法などなかったに違いない。しかし、山間部などで人知れず生き延びていった武士たちは、時代から完全に取り残された落武者であった。今では、「落武者の里」として、歴史とともに偲ばれる存在となっているのは、日本人の無常観とも通じるものだろうか?さて、配された季語は、雪螢。「雪螢」が落武者の魂のようで、戦国の世の儚いロマンが感じられた。「滝」1月号〈滝集〉より抄出。(Midori
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4 コメント

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開拓者 (歩九里)
2013-01-28 09:09:33
山間のこんなところにと思う場所に人家があったりして、全てが落ち武者の里とは言えないでしょうが、見方を変えれば彼らは山間地の開拓者と言えないこともないようですね。
終点と雪蛍でいかにも儚げですね。
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落武者 (みどり)
2013-01-28 20:32:05
落武者は、土地の農民にも剥奪の的となり、
さらに山深く落ちて行ったようですね。
落武者によって開かれた風物詩もあったかもしれませんね。
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終点 (今村征一)
2013-01-28 21:29:46
終点の駅はどこなのでしょうね。綿虫と里との取り合わせが上手。
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終点 (みどり)
2013-01-28 21:37:18
平家の里?それとも?
全国的に残っているのでしょうね。
九州にもありそうな気がします。
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