十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

去年今年

2012-01-14 | Weblog
去年今年大河は底の早瀬なす    神蔵 器

大河というゆったりとした時の流れは、ひとつの人生にも似ているが、
「人に余生などない」と仰る作者に、そんな悠長なことなど言っていられない。
彼にとっては、過ぎゆく時の早さを日々実感していることこそが、
真に生きていることの証しなのだろうか。
去年今年という静かな時の移り変りに、新たな感慨を覚えた。
「風土」主宰。「俳句」1月号〈新年詠8句〉より抄出。(Midori)

4 コメント

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この句好き。 (博子)
2012-01-15 10:06:51
 豊かに流れる大河が大河であろうとする日々の努力が「底の早瀬」のように感じました。手を抜かない人生を歩まれてきた方なのでしょうね。そしてこれからも
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去年今年 (みどり)
2012-01-15 10:53:02
あら、博子さんも気に入ってくれて嬉しい!
一日一日が、勿体なく過ぎて行かないようにしたいですね☆
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早瀬 (今村征一)
2012-01-15 15:43:33
流れないように流れるように見える大河だが底には目に見えない流れがある。去年今年での措辞で
世の移り変わりの早やさを詠まれているのではないだろうか。
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大河 (みどり)
2012-01-15 16:48:16
緩やかなようで、底は急。
去年今年の季語によって、
深い味わいになっていますね。
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