十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

鵙の贄

2009-12-07 | Weblog
      風つかむかたちに尖る鵙の贄    矢田 涼

鵙の生態で、最も大きな謎とされているのが、「鵙の贄」だという。捕らえた獲物を尖った木の枝などに突き刺しておく習性のことだが、まだ生きて動いているものもあり、見るも残酷な風景だ。しかし、生き物の世界に残酷などと言ってはいられない。「風つかむ」に、たまたま鵙の贄となってしまった生き物の命の極まりを感じた。自然が隠しもっている真実の姿を捉えた視線に、凄烈な詩情を覚えた。「滝」12月号〈滝集〉より抄出。

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
風のかたち (ケイちゃん)
2009-12-08 16:28:51
こんにちは。 
贄も木の枝も、風も尖って、厳しい冬がひしひし伝わりますね。みどりさんのコメントも素晴らしいです 
返信する
こんにちは、ケイちゃん (みどり)
2009-12-08 18:09:46
今日は小春日の暖かい日でしたが、明日から冬に逆戻りのようです。涼さんというより狸さんと言った方が、何だかピンとくるようですね。
確か句寄席でもたくさんの評が入った句でしたね。句寄席のレベルの高さを実感しています。
返信する
牛タン定食 ()
2009-12-08 19:09:20
掲載されてこうやって取り上げられるから又牛タン定食が食べたくなって出かけてしまうんだね。
闘牛の骨格は○だったのが講評の時には△になってしまった。
だから馬に推敲して華の会にだしてみます。そして牛タンの利久へ
返信する
出かけてしまうんだね (みどり)
2009-12-08 20:38:12
よほど、牛タン定食が旨いのか、句会が楽しいのかわからないけど、出かけてしまうという魅力があるんだね。最高得点おめでとう
返信する
一点追加 (博子)
2009-12-08 20:49:45
 涼さん、私からも最高点おめでとうございます。私は「ぼろ市」が分からなかったの。「がらくた市」なんですね。一点追加しておいてください。
返信する
ぼろ市で吟行しませんか ()
2009-12-09 06:02:16
"ぼろ市=12月15,16日と1月15,16日に世田谷の旧代官屋敷前に立つ市。江戸中期頃から、野良着のつぎはぎやらわらじに編み込むためのボロが盛んに取り引きされたのが、ボロ市の名の由来ですが今は骨董品から洋風なアンティーク物まで雑多な露店が1キロにわたって立ち人でごった返します。400年以上にわたる歴史のある伝統の市で東京都指定無形民俗文化財に指定されているそうです。
"
返信する
ぼろ市吟行♪ (みどり)
2009-12-09 07:15:47
「ぼろ市」なんて季語はじめて知りました。

ぼろ市のピカチユウは日をひとり占め  小原希世
ボロ市やズボンで拭ふ釈迦如来  加藤裕志
狂言師ぼろ市のなか通りけり   橋本榮冶
襤褸市は曇りて雨の甲斐秩父   尾崎紅葉

なんて例句もありました。
ぼろ市吟行は、たくさんの句材が市に出されているかも?狸さん、アンティークなお土産よろしくね♪ 
返信する

コメントを投稿