微睡の切れ目は雪の降る時間 加藤信子
「微睡」は、眠ったかと思うと、ふっと現に戻り、またすっと眠りの中へ落ちて行く、とても心地よい時間。しかし「微睡」に「切れ目」があるのは、その時間がそう長くは許されてはいないという意識がどこかにあるからだろうか。さて、掲句。「微睡の切れ目」が「雪の降る時間」とは何と詩的な把握だろうか。「微睡」の途切れ途切れの時間を、まるで埋めるかのように降る「雪」が、日常を静謐な空間に変えている。「滝」3月号〈滝集〉より抄出。(Midori)
「微睡」は、眠ったかと思うと、ふっと現に戻り、またすっと眠りの中へ落ちて行く、とても心地よい時間。しかし「微睡」に「切れ目」があるのは、その時間がそう長くは許されてはいないという意識がどこかにあるからだろうか。さて、掲句。「微睡の切れ目」が「雪の降る時間」とは何と詩的な把握だろうか。「微睡」の途切れ途切れの時間を、まるで埋めるかのように降る「雪」が、日常を静謐な空間に変えている。「滝」3月号〈滝集〉より抄出。(Midori)