十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

稲架

2012-01-10 | Weblog
峡深きほどに香り来稲架襖    米澤貞子

山峡深く行くほどに、疎らになる民家。
山々に囲まれた丸い空の下、行き交う人も車も少なくなる。
最近では随分珍しくなってしまった稲架を見かけると、
日本の原風景に出合った気分になる。
長閑な里の秋の深まりに、稲架襖の深い香りに癒される。
「阿蘇」1月号〈雑詠〉より抄出。(Midori)