ひと恋ふといふにあらねど初紅葉 岩岡中正
仄かに色づきはじめた紅葉の紅に、はじめて目に触れる「秋」を実感する。「ひと恋ふといふにあらねど」という逆接的な提示は、初紅葉が自然の造化によるものだということを承知しながらの喩えだ。中世貴族的な仮名文字の多い作品に、やわらかな詩情を覚えた。作者は、「阿蘇」主宰。ホトトギス同人。「阿蘇」平成22年1月号より抄出。(Midori)
仄かに色づきはじめた紅葉の紅に、はじめて目に触れる「秋」を実感する。「ひと恋ふといふにあらねど」という逆接的な提示は、初紅葉が自然の造化によるものだということを承知しながらの喩えだ。中世貴族的な仮名文字の多い作品に、やわらかな詩情を覚えた。作者は、「阿蘇」主宰。ホトトギス同人。「阿蘇」平成22年1月号より抄出。(Midori)