十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

2009-03-30 | Weblog
降る雪を見に出て我家眺めけり   永野由美子
                               「阿蘇」4月号 〈雑詠〉
熊本では、雪の降る日は数えるほどしかなく、俳人でなくても雪が降れば見に
出て行きたくなる。しんしんと降る雪は、まるでこの世を別世界に変えてしまう
ような神秘的な感動さえ覚えるものだ。見るとはなしに我家を眺めてみたものだ
ろうか。そこには、由美子さんが長く住み慣れている一軒の家があったはずだ。
「雪」によってもたらされた由美子さんの淡い感慨が伝わってきた。