絵双六この世の外に出てしまふ 谷口加代
「滝」3月号 <滝集>
絵双六は、采を順に振って出た目の数によって「ふりだし」から駒を進め、早く
「あがり」に着いた者を勝ちとする遊びだ。絵双六の最初のものは、天台宗の新
米の僧に仏法の名目を遊びながら学ばせるために考案された仏法双六とされる。
駒を進めれば、極楽浄土の世界に辿り着けるのだろうか?それとも采が、絵図の
外に飛び出したのだろうか?「この世の外に出てしまふ」の滑稽の中に、自己投
影された思いがあるのかもしれない。上質のユーモアは寂しさを内包する。(Midori)
「滝」3月号 <滝集>
絵双六は、采を順に振って出た目の数によって「ふりだし」から駒を進め、早く
「あがり」に着いた者を勝ちとする遊びだ。絵双六の最初のものは、天台宗の新
米の僧に仏法の名目を遊びながら学ばせるために考案された仏法双六とされる。
駒を進めれば、極楽浄土の世界に辿り着けるのだろうか?それとも采が、絵図の
外に飛び出したのだろうか?「この世の外に出てしまふ」の滑稽の中に、自己投
影された思いがあるのかもしれない。上質のユーモアは寂しさを内包する。(Midori)