老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

     句集     雑感

2018-02-12 11:28:06 | 俳句
 皆さん、句集を出す。
それは結構な事。
ひがみ根性の私?羨ましいかって、、、少しも。あんな事、こんな事、句集で、、、

       

 初めての結社、我が師と仰ぐ方を囲んだ仲間うちのひとりが句集を出した。
句集出版を記念して、一席がもうけられた。
その席で、句集が配られ、出席したみなさんから、盛大に祝われた。
句集に添えて、鎌倉彫の手鏡も配られた。
大学教授の奧さまであった句集の俳人からは
「一生に一度の事であります。大変嬉しく思っています、、」
と挨拶があった。
句集を出すことは、そういう事、お目出度いことと思っていた。
ずいぶんと昔のこと。


       

 俳句を長くやっていると、あちらこちらから句集が届く。
同じ結社であっても、名前すら知らない、逢ったことも無い方からも届くようになった。
どこかから出た名簿をもとに、句集の出版社から送られてくる。
困ったものだ、、、
お礼状とそれなりの返礼が必要になる。

その後、ある句会で句集の事が話題になったことがある。
皆さん困っていたのは同じ。返礼に苦労をすると言う。

       

その内、姉も句集を出した。
姉の娘、そう、姪の旦那さんが大手出版会社でイラストの仕事をしている。
 何気ない句集だがところどこにイラストが効いていて素敵に仕上がっていた。
しかしこの句集、いくら姉の人生の集大成とはいえ、10冊も渡されると、始末に困る。
 姉妹だから、親戚は同じ、親しい友人も重なる。
私も俳句が趣味の友達ばかりではない。
そして 「姉の句集です」と、人さまにあげて、もらってもらったとする。誰が読む?興味の無い物を。

            
  
             
 句集を出して仲間が集まって宴席を設けるのは、場所が違えば、全然やらない所も。。。。
今、住んでいる所ではお祝いだと言って出版記念のパーティーはやっていないみたいだ。
ある人が句集を出し、句会仲間が贈られたら、要らないと句集を送り返したとも。
びっくり、驚いたけれど、郷にいれば郷に従う、、、
 
 送り返した人が悪いのではない。仲間の話から合点がいった。
俳句への密度と人間関係の軋轢もあるらしい。
シビアな土地柄の反映かも。

まるでサロンのような他県の結社もある。
句集を作ったお祝いパーティーを盛大にやるのはそんなサロン結社。何度も参加をしたことも。
それはそれでよい。主役の席に座すなんてことは、一生に何度もあることではないのだから。
これも土地柄。大いに老後を楽しむのも。

       

 句集の代わりに、私はつまらんブログを書いている。
そこへは、一応、今の主宰から選をされた句と、、、思い入れの深い句を書き込んでいる。

送り返えされたり、塵扱いをされるよりまし?、、、そんな理由からだ。
 いままで句集で考えさせられることが多々あったから、句集など出さないと決めている。


          

 師が何千冊も本を捨てた、整理をした、、、と一度、書いていたことがある。
読売新聞の「四季」は毎日滞ること無く掲載される。
いくら結社の投句に良い作品があれど、ご自分の結社の俳誌からは決して選んでは、いないようだ。
出版社から送られて来る句集や歌集から選び出すのだろう。
そんな本が忽ち何千冊もたまる。そういう事か?整理をやったのはと、遅ればせながら気がついた。
     
 これから句集をと考えている人もいるだろう。
夢のない、句集の雑感はまだまだいっぱい書き足らぬ程ある。

 自分が出さない、出せないのは先だつ費用もない。それが一番!
      


   🍒    鮟鱇料る店主は句会仲間かな

     
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