老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

アジアのバザール村

2016-07-22 12:28:52 | 俳句
          

   🌻   バザールや近づけば繭を烹く臭

   🌻   遠山や懐かし繭を煮る臭い

サンポートで始まっている、瀬戸内海芸術祭の夏の部。
デパートの帰り、サンポートに設置されているアジアのバザール会場を覗く。
会場に入れば懐かしい臭いが漂っている。
良い臭いではないけれど、昔親しんだ臭いである。
それは、繭を鍋で煮ている臭い。

          

    🌻   糸を引くタイの乙女や黒目がち

    🌻   ひまわりのやうな糸引く乙女かな

美しい民族衣装をまとったタイのお嬢さん達が、繭から糸を取り出す作業の準備をしていた。
金色に染めた繭を引くと金色の細い糸が伸びる。長い指でその作業を見せてくれた。それを、機織機にかけると、タイシルクの布に織上がってゆくのだろう。

午后1時30分から、バザールが開くらしく、細かい作業は見ずに帰った。とても残念。
昔、夫がタイに旅行の折り、タイシルクのお土産を買って帰ったことがある。
この金色に光沢を放つ生地であった。
私は普段着の袷の着物の裏に使用をした。

              

    🌻   エキゾチックな絵日傘海の風に舞ふ

    🌻   繭玉や幼の日々の甦る

繭とか、蚕の季語には疎かった。
俳句はどこにでも転がっている事を再認識した。
もう一度、見にゆかな。
コメント
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