老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

言霊の☆☆☆☆☆☆☆赤い羽根

2015-10-09 10:54:02 | 俳句


「ウゥン 二ィヤアン」 力を込めた泣き方で私のベドに上がってくる。
「姫 お早う」
これが、毎朝の 姫 との挨拶。
「ニャーアン」と言って、階段を降りて行く。後ろを振り返りながら、私が付いて降りるのを確かめている。
すでに、夫から餌をもらって、食べている。
夫を従えてベランダに出て、庭を三巡くらいすれば 姫 の満足な一日の始まりだ。   



ラスカルさんの 句
     
      いつせいに鳩の飛び立ち銀杏散る

      天高しくるんと回る象の鼻

      吊る詩柿その日一日分の皺

      「風に立つラインオン」を聴き秋高し

      黄落ややぐるんぐるんと風見鶏

      黒飴のやうな眼や菊人形

      山頭火忌やぐい呑を新調す

      豊年や硝子細工を売る露天

      ふた桁の背番号の子天高し

      コスモスの揺れつつ風の色変はる  

      単語帳めくり色なき風の中

      電報の刺繍のぬくみ秋深し

      水の面に少し歪んでしまう月

書き写しているときりが無い。沢山の佳句が詠まれている。僅か2日余りで。
この方が(しりとり俳句)の牽引役を担っている。
毎朝、会社に行く前の十分か二十分の間に投句をやっているみたいだ。前の句の中の文字を拾い、脱線しかかった句の流れを、本筋に戻してゆく。

第11回 「俳壇賞」を受賞し、未来塾俳句教室の講師をなさっているのを、スマホで偶然に見つけた。
おつちょこちょいの私は、何も知らぬまま、ラスカルさんの句が読みたくて、しりとり俳句のページに参加していたと言っても過言ではない。
きっと、頭の体操を出勤前にやっているのではないかな。
ラスカルさん、お礼申し上げます。勉強になっております。

   ☆   言霊の飛び交ってゐる赤い羽   ラスカル

現代版 俳句アンソロージー から。
しりとり俳句から生まれた句です。

        
コメント
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