なめ猫

kyouiku&entame

女系天皇容認―拙速な結論を急ぐな

2005年10月27日 | Weblog
10月6日の産経新聞に「皇室典範に関する有識者会議」が女系天皇を容認する見解を出したことを詳しく伝えていた。

旧ブログでも何度か取り上げたが、委員の顔ぶれに皇室の歴史や伝統に詳しい人は殆ど見当たらず、議論の行方を懸念していた。

座長の吉川弘之氏(元東大総長)は最初の会合から一貫してご皇族の方々からの意見を聴かないといってきた。

これが不可解。

9月29日の記者会見では皇族方からの意見聴取が「違憲」にあたるとまでいっている。

それに対して百地章先生(日大教授)が 

「皇室の将来にかかわることであり、当事者で利害関係者である皇族の意見を排除する理由はない」


と有識者会議の姿勢に疑問を投げかけられているが、もっともだと思う。普通に考えても家族・親戚の問題に当事者を排除するということがありえるのだろうか??

同じ日の産経の「正論」欄に小堀桂一郎先生が「勝さびで女帝容認論に走るなかれ」と題する論考を書かれていました。

小堀先生や大原康男先生など有志で提案した旧宮家・皇室の皇籍復帰の提言はまともに討議の対象にした形跡すらないという。

保守系でも皇室番組でよく出演される所功氏や高森明勅氏は女性天皇容認で、『諸君』で特集が組まれたときも多くは女性天皇支持でした。

なめ猫♪は女性(女系)天皇よりも戦後GHQの政策によって民間に臣籍降下された旧宮家の方々の復帰のほうが、皇統の維持、皇位継承の確実性を安定したものにすると思う。

しかし、有識者会議はそのまま突っ走る危険性があり、女系容認で決まってしまいかねません。

ぜひご皇室の行く末を憂う皆さまに有識者会議にご意見を出していただきたいと思います。



■皇室典範会議委員が表明した男系男子継承に対する主な意見(第11回会議議事要旨から) 

・確率的な計算上の数字では、誕生した子のうち男系男子だけによる継承は行き詰まる
・仮に旧皇族の復帰などがあっても、男系による継承は、結局は先細りになって安定性に欠け一般国民との区別がつき難い
・男系男子であることが天皇の制度の唯一の正統性の根拠だという考え方は、無理してハードルを高くし、正統性を自ら縛ってしまう
・憲法では世襲と規定しているのみであり、男系ということは規定していない。憲法の世襲は血統という意味で、男系も女系も入る
・男系男子については、理念論はともかくとして、現実的な方法論としては、特に安定性の面で劣るのではないか
・できれば男系男子を維持したいという気持ちもあるが、女性天皇、女系天皇を視野に入れて考えることになる





★「皇室典範に関する有識者会議」への意見提出先
http://www.iijnet.or.jp/cao/cas/jp/goiken.html

〒100-8968 
東京都千代田区永田町1-6-1 
内閣官房内閣総務官室・皇室典範に関する有識者会議

★皇室典範問題研究会の緊急声明

政府が改正を検討中の皇室典範について、男系男子による皇位継承継続を求める有識者が「皇室典範問題研究会」(代表・小堀桂一郎東大名誉教授)を結成し、10月6日、記者会見を行い、以下のような緊急声明を発表しました。)

   緊 急 声 明 

 皇位継承制度及びそれと関連する制度について検討を行う小泉総理大臣の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」(以下、有識者会議)が、皇位継承を安定化する方策として女系継承を前提とする女性天皇容認の方向で意見集約を行い、十一月中にも結論を出すものと見られている。
 
 そもそも有識者会議が昨年十二月末に設置された直後から、民間有志の間で、この諮問機関の行方に深甚なる危惧の念が高まっていた。というのも、有識者会議設置に呼応するかのごとく、一部の新聞報道で明らかにされた皇室典範改正の政府試案(政府部内で密かに検討されてきたとされる)なるものが、まさに女系継承容認論に立脚しているからである。
 
 上記民間有志の集りは直ちに、男系継承の皇室伝統を重んずる立場に立って、「皇室典範改正への提言」(以下、「提言」。別紙参照)なる文書を公表し、政府及び関係各機関に送達した。「提言」は、一方で男系継承の大原則を軽視するこうした政府及び関係各機関の姿勢を厳しく批判するとともに、他方で男系継承の皇室伝統を維持するために皇位継承基盤となる一定規模の宮家を確保する方策、具体的には旧皇族の皇籍復帰の方策がまず検討されるべきであることを求めるものであった。
  
 しかし有識者会議のその後の推移を見る時、「提言」の内容を真摯に受け止めた形跡はない。それどころか、男系男子による継承という有史以来の不動の伝統を重んじる上述の具体策を、十分に検討することなく、「国民の理解は得られにくい」などの判断のもとに排除した結論を出そうとしている。これはもう暴挙というほかない。
 
 男系継承という至高の皇室伝統の大転換が実に安易に行われようとしているこうした事態を黙過することのできない我々は、「提言」に準じつつ、その後の有識者会議の論議その他を考慮に入れた上で、このほど新たに「皇室典範問題研究会」を結成した。
 
 我々は、政府及び関係各機関に対し、「提言」に示された、旧皇族の皇籍復帰という具体策を真剣に検討することをあらためて強く要望するものである。
 
 その際、以下の諸点に留意すべきである。
 
 第一。有識者会議は、皇位継承という国家最大の重儀に関する事柄について、わずか十ケ月余の論議で結論を出そうとしている。当然検討さるべき重要な論題が検討されないままに、である。そして、この結論を受けて政府は次期通常国会に皇室典範改正法案を提出する方針のようであるが、皇室典範の改正は、そのように軽々しく扱われる事柄では断じてない。政府及び関係各機関の安直な姿勢は速やかに正されなければならない。
 
 第二。新聞報道によれば、有識者会議の座長は、最終結論の取りまとめに向けて皇族の御意向を「聴取せず」と言ひ、また、今後は「あらためて国民の意見を聴くことは考えていない」と述べている。加えて政府側参加者は、皇室典範改正法案に対して「政治家に介入させない」と発言している。皇族、国民、政治家いずれの側の意見にも耳を傾けないというのである。まさしく内閣総理大臣の「私的」諮問機関である。
このような傲慢不遜な姿勢は速やかに正されなければならない。
 平成十七年十月六日
 
 皇室典範問題研究会
 
 伊藤 哲夫(日本政策研究センター所長)
 小田村四郎(前拓殖大学総長)
 加瀬 英明(外交評論家)
 小堀桂一郎(東京大学名誉教授)
 百地  章(日本大学教授)
 八木 秀次(高崎経済大学助教授)
 ほか


ご皇族のご意見を無視した
↓有識者会議の拙速な結論に疑問を感じる方は↓
人気blogランキングへ

新ブログ
なめ猫♪

最新の画像もっと見る