忘れ物は忘れて初めて忘れ物

知極の鬼　→　ちきょに

力極っぽい　→　りきょい



・・・・




忘れ物は、忘れてはじめて忘れ物となります。
家を出る前に

「あ、忘れものしてんじゃん」

と気付くようでは忘れ物とは言えません。


「あ～なんか忘れてるような気がするなー」

と思ったら、考えても無駄、無駄ァッ
探しても絶対に見つかりません。
真の忘れ物は、忘れてこそはじめて、忘れ物へと
昇華されるのです。



なぜならば・・・



えっと、就職しました。2月とかかなり前なんですが。
その都合で引っ越しすることになりまして。
入社前日に電車で2時間くらいかけて横浜に来ました。
だるくてしょうがありませんでした。

で入社する時っていろいろいるじゃないですか。
健康診断表だったり、銀行通帳とかハンコとか。

俺忘れ物とかすごい多い奴で
修学旅行とかも普通に遅刻する、けっこう抜けた奴なんですよ。
自分で企画したシルクのイベントとかも遅刻しそうになったし・・

そんなピーターパンな俺が、
社会に適応できないのは目に見えてたから、

だから最初だけはせめてちゃんとやろうと思ってたんですね。
どっかの誰かが
「人っていうのは、出会って3秒が勝負なんですよ」
とか言ってたし。

引っ越しの荷物は確認しまくりました。
当日は健康診断表を早起きして受け取り、
書類とかも超チェックして完璧。

三菱だかなんだか銀行の通帳なんて、地元にその銀行ないから
隣の県まで作りにいったっつーの。

銀行ったら足利銀行だろうが

でもうありえないぐらい確認したんだけど、
なにか忘れてるような気がする。
「ま、いっか！プレステ用の格ゲースティックちゃんと入れたし！」

そして引っ越し業者に荷物を渡し、
俺も出発することにしました。





それが悲劇の始まりでした・・








新居のカギ忘れた！！
電車乗ってから思い出した！！



ああ・・やっちゃった。大事なものを。

ま、俺が頑張っても絶対なんか忘れるんだ。

でも電車乗って２駅で気づいてよかた～
横浜ついてから家入れない、とか
シャレにならんからね。

でも２千円くらいの切符買っちまったし。
どうしよっかなー。戻んのめんどいなー。


会社辞めてぇ。



あ、そうだ。
家族に届けさせようｗ

俺が住んでたとこは、実家からそう離れてないのですｗ


「もしもし、あ、母ちゃん？カギ忘れたから俺んちから駅まで届けてくれない？」

で、しばらくして母ちゃんが降臨しました。

改札ごしに投げてでも渡してくれたらいいものを
何故か自分の定期でこっちの改札内に入ろうとして
ピンポーン！とか改札閉ったりして

何やってんだあの人・・

と生ぬるい目で見てたら

こっちこっち、と改札端の駅員がいるとこでみたいな
ジェスチャーしてるから、そこで受け渡す模様らしい。

てか改札とか人が多いなかで
そんなやりとりしてるの嫌だから、
さっさとカギだけ渡してほしいなぁ・・

で駅員のおっさんのいる前のとこで
無事に新居のカギを受け取りました。

「助かったわ、㌧クス。」

と行こうとしたら、

「ちょっとアンタ、新幹線で行きなさいよ」


え？いきなり何言い出すんだろこの人。


俺「え、別に急いでないし電車の切符もったいないでしょ」

母「お金ならあげるから新幹線で行きなさい」


え、そんな簡単にお金くれちゃうなら僕働かないんですが・・


昔から金には厳しい母ちゃんが、
いきなり新幹線代だなんてどうゆう風の吹きまわしだろう？

そんなことより!駅員のおっさんが生温い目でガン見してるから
一刻も早くこの場を去りたい・・

俺くらいの年代の男の子ってのは、
親と一緒にいるとこすら他人に見られたくないもんなんだ。
忘れ物を届けてもらっただけでも、いっぱいいっぱいなんだ。


俺「いや、悪いからいいって！もう行くよ」

母「悪くないわよ、新幹線の切符売り場はね、そこ曲がって
　階段上がったとこにあるから。さっと行ってきなさい」


忘れ物を届けてもらって、親に新幹線の乗り方教わってるとか、
こいつは何もできないバカ息子なんだろうなぁ
と駅員に思われてるに違いない。

俺が普通にそうゆう親子を見たら、
うわー・・ゆとり世代のダメ親子じゃん。
とか思う。

そんなことないんだ。俺一人でなんでもできる子なんだ。
誤解しないでくれ駅員。


俺「気持ちはありがたいけど、まじいらないから；」


なんか行き交う人々もチラチラこっち見てる・・


母「いいから新幹線で行きなさい。」



まだ言ってる・・

息子が遠くへ行くのは親としていろいろあるのかなぁ。
せめて新幹線くらいＶＩＰに乗せたいのが親心なんだろう。

新幹線代もらっても電車で行くんだけど、
せっかくの好意は受け取るべきなのかも。



でも・・





母ちゃん、俺２２だぞ


２２にもなって、公衆の面前で親にお小遣いもらう俺が、
どんなにみじめな気持ちかこの人わからないんだろうか。

女手一人で子供達を育てあげ、
しかし俺が反抗期に入ってから、会話することもめっきり少なくなった。
高校に入って髪を金髪にした時や、
ヤニを吸ってるのを知った時、
何も言わないけど少し寂しそうな顔をしていた。



今まで苦労をかけたせいか、
最近では体も弱り、病気がちだ。

その母親からの、
親として子供にするのは最後になるかもしれない、
せっかくの好意を


「いりません。帰ってください。ゴートゥーヘル。」


とか言うわけにもいかないじゃん。
せっかく言ってくれてるのを断るのもなんだし；
困ったなぁ；

でもさすがに人前でお小遣いもらうのもねぇ；
駅員の目の前ってのがさらに；；


と、困った顔をして、必死に何かを訴えようとして、
しかし声にすることができずおどおどしてる俺の、
その秘めたる思いに気付いたのか、うちの偉大なるマミーは





母「グリーン車にしなさいね。」







誰か！この暴走列車とめてください！




俺「いや、ホントもう電車来るからいいよ；」

一刻も早くこの場から盾持ってワープして逃げたい。
改札も混雑してきた。


母「新幹線にしなさい！１万円あれば足りるでしょ」


なんで？なんでそこまで新幹線にこだわるの？
新幹線の何がそこまでさせるの？
俺に恨みでもあるの？

こっちは重い荷物持っていかにも上京しますって格好で、
そんなんで改札で母親と話してたら、
プゲラｗ遠足のお見送りですか？とか２ｃｈで晒されるんだよ；
1万とかずいぶん高いおやつ代ですね、とか言われるんだよ；

改札の混雑もピークに達し、
俺の焦りもピークを過ぎ、気がどんどん減っている。

そんな事はお構いなしに
母ちゃんはおもむろに財布を取り出し、
ついには万札を召喚する始末。


母「はい。遠慮してんじゃないわよ」


勘弁してくれ・・・


「ホントやめて；人前で金渡すとかありえないでしょ；」

万札をひらひらさせながら俺に渡そうとする母。
必死に拒み続ける俺。
それを何事かと見る通りすがりの人達。

駅員に用があるっぽい人も後ろに並び始めたし・・


もうね、

「助けて下さいっ！助けて下さいっ！！」

って感じでした。
改札の中心で愛を叫ぶよ。




母「あら、親が子供にお金渡して何がいけないのよ？別に変じゃないですよね？＞駅員」

駅員に同意を求めだしたぞ。

駅員「　？　・・・・」

そりゃ駅員も苦笑いですよ。



母「ほら、何も変じゃないわよ。いい加減にしなさい。」





駅員関係ねぇだろ




どうして２２にもなって、人前で怒られなきゃいけないんだろ・・（いい加減？）
女子高生とかこっち見てクスクス笑ってるし。
まじ恥辱なんだけど


母「ありえないとか言ってないでさっさと取りなさいよ。腕が疲れるじゃない」

俺「いいから・・；ホントに困ってないから・・；」

母「あらヤダ、この子は。いつもお金に困った時は親に頼るんですよ～＞駅員」

駅員「　・・・　」





神よ！！！
なぜ私にこのような罰を・・っ！！！！


どうしてそんな身の内話まで
知らない人に暴露されなきゃならないんだ

ほっといたらこの人、俺が子供の頃はどうだったとかまで
駅員に話し出すんじゃないのだろうか。
















「ごめん！じゃあね！」

いたたまれなくなった俺は、ついに逃げました。
走って。
もうあの場にあれ以上いる事に耐えられませんでした。


きっとあの時の俺は、漫画とかでよくあるような
涙がきらきら～ってこぼれながら走ってくような、
そんな感じだったと思う。


ＡＫＢ４８が歌で、

「女の子にはスカートひらりひるがえし～♪走りたくなる時もある～♪」

とかパンツ見せながら言ってて、

「ねぇだろｗ」
とか笑って見てたのを思い出しました。

今ならその気持ち少しわかる。女の子じゃないけど。
パンツが見えようが構わないくらい、
逃げたくなる時があるんだね。人間って。

そして死人みたいな顔しながら、
次の電車に乗って僕は横浜に向かいました。


ということで俺の新生活の第一歩は、
第一歩を踏み出す前から最悪に終わりました。

その後の母親については知りません。知りたくもない。

たぶん駅員と

母親「もう、言う事聞かない子なんですよ～」
駅員「・・・」

とかやってんだろう。


皆さんも忘れ物にはご注意下さい。
ちょっとした忘れ物一つで、
想像もしてなかった悪夢があなたを襲うかもしれません。

まぁ家を出る前に思い出す忘れ物は、
本当の忘れ物とは言えませんけどね・・・



だって忘れた物だから忘れ物って言うんだもん。




―――新居の様子―――

横浜着いたはいいけど、
新居に辿り着くまで超迷いました。

ありえないとこにありえない形したアパートだから、
同じとこぐるぐる回って、やっと辿り着いた。


ここが新居か～ｗ
とか思いながら部屋に入って一息つこうとしたら、


汚ねぇ。


ほこりまみれ。
アパートとか入居する時ってこんなもんなのかな？

しかも





蜂の死骸とかあるし・・
何故か閉め切られていたはずの家の中に。

大丈夫かよこの家！！押入れに巣とかあるんじゃねぇの？

これじゃアパートじゃなくてアパーチじゃねーか。
蜂に悩まされる生活とか嫌だよ・・。

で大家にモップを借りて、
蜂やらほこりやらを掃除したんだけど

なんか大家んちから丸見えなんだけど・・




プライベートもくそもねぇ。
集合住宅なんてそんなもんだよね。

するとキッチンの棚からカーテンを発見ｗ
ちゃんとプライベート考えてくれてるじゃんｗ変なカーテンだけどｗ

早速つけてみた。










小さい・・
しかも片側しかカバーできてねぇし。

そして俺は気づきました。











これお風呂のカーテンだ。

ユニットバスは風呂にカーテンがあるんだなぁ


ジュースの自販機が階段降りてすぐにあって便利です。
強いて言えばヤニの自販機もあれば最高だったけど。

大家がたまに窓叩いて、


「お兄ちゃんお兄ちゃん！」


とか言ってくる以外は静かないいとこです。




「お兄ちゃん！燃えないゴミは今日じゃないよ！」






とまぁ新居はこんな感じです。
しかし横浜は駅前になんでもあるねｗ

ネカフェとかカラオケとか・・
地元じゃ車で２，３０分走らないと遊ぶとこもなかったけど。
ゲーセンなんか駅前に４つも見つけたぜｗ


しかし駅人が多い！！

この人達は一箇所にこんなに人が集中してる事に、
なにかおかしいとか思わないのかな？

尋常じゃない混み具合だよ。


あんまり尋常じゃないから写メ撮ってみた。






ぶれちゃった。


あのぶれてるとこにぎっちり人がひしめいているのです。
てか撮る時ちょっとハズかった。

まぁこんな事ではしゃいで写メ撮ってるのなんか俺くらいかなぁ・・

と思ったら！！
この前観光で来てるっぽい外人が、俺と同じ撮影場所で
あまりの人の多さをデジカメで撮ってたｗｗｗ

この人口密集率のおかしさに気付いた男が他にもいたか・・ｗ


仕事の方は居眠りしながら頑張ってますｗ
今日はこのへんでノシ

画像はこの前やった伝説の縦全チャだよ