春江美術館・画廊春 (彫刻家 奥村信之・描く詩人 水村喜一郎作品常設) 

春江美術館・画廊「春」作品展示の様子を 画廊犬コテツと共にお伝えします。

ベストコレクション展のご案内① 三人娘の可愛いしぐさがたまらない。 

2018年11月13日 | 画廊春展示

12/1よりベストコレクション展を開催いたします。

画廊春所蔵の作品より、特にお気に入りの作品を展示しました。

展示がほぼ終わりましたのでご案内いたします。

なにぶん狭いスペースですので会期中に何回か作品の入れ替えを致します。

今回の展示作家は次の通りです。

井上慎介   伊藤順一  伊藤廉  島田章三  山川輝夫

大沼映夫  難波田龍起  ミズテツオ  奥村信之(ブロンズ彫刻)

安藤義茂  清水勝  水村喜一郎  小泉清  峰村リツ子

中村忠二

 

絵画25枚、彫刻14体 計39点を展示しました。

「今日のこの1点」・・・安藤義茂 「三姉妹」 SM水彩

安藤さんは明治28年(1888年)生まれであり、昭和42年に79歳でその波乱万丈の人生を終えました。

詳しい年譜などはネットで調べればわかることですので、ここでは省きます。

ここではこの絵について私見を述べさせていただきます。

この時代に生きた画家の大半が戦争という厳しい状況下での制作があったことでしょう。

絵の具や画材も手に入らない中で、画家たちは制作されました。

安藤さんはクレヨンを空き缶の中で溶かし、紙に塗ったうえで小刀で削り出すという「刀画」をあみ出されました。

この「三姉妹」は刀画ではありませんが、墨や建材用のベンガラなど手に入る材料で紙に描かれています。

一見油彩のように見えるのが不思議です。

描かれているのは朝鮮の娘たちでしょうか。(戦争中の一時期、朝鮮にわたっておられました)

その3人の表情がとても楽しいのです。それぞれの個性を持った娘たちの気持ちまで、

走り描きのような描写でありながら実に生き生きと表現されており、何というか可愛くて仕方がないのです。

こういう表現ができる方はそうはいません。私はそこに惚れました。

きっと描いている安藤さんも楽しかっただろうなあと思えてきます。

おそらくは絵を描けるような状態でなかったと思われる時代に、

暗い絵ではなく、こんな楽しい絵を描いた安藤さんは素晴らしい方だと思うのです。

 ※この絵は現代画廊の須之内徹さんが扱われた中の1枚です。

 

ベストコレクション展、会期前ですが明日からでもご覧いただけます。

ただ、出かけていることが多いのでご来場前にお電話いただけますとありがたいです。

 

503-0893  大垣市藤江町4-14 画廊春 代表 田渡達久

メール dentotakkyu@yahoo.co.jp

電話番号 0584-78-0043

 

 

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