はぶて虫のささやき

日々の出来事について、雑感を書いてます。
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(旧:はぶて日記)

イチローの思い出

2019-03-22 | 日記
イチローがついに引退することになった。

なるほど、試合後の記者会見でも「キャンプの終盤で決意した」と言っていたので、今回の日本での凱旋試合は、まさに「引退試合」という位置付けだったわけだ。

観客が、それを知っていた(感じていた)かどうかはわからないけど、少なくとも「日本での最後の雄姿」というつもりで応援していただろうから、結果的には最高の瞬間を見ることができたことになる。

昨日まで「もう引退したら?」と言っていたのだけど、いざ引退するとなると、やはり感慨深いものがある。

いろいろと話題を提供してくれたイチローだけど、私が一番印象に残っているのは、1996年のオールスターでの出来事。

当時パリーグの監督だった仰木さんは、試合の決着がほぼついている9回の守りで、打者松井の時にイチローを投手として送り込んだが、これに対して、セリーグの監督だった野村さんは松井を引っ込めて、代打に投手の高津を送り、この勝負を避けたシーンである。

イチロー対松井というセ・パのスターが競演する、という二度と実現できないだろう名勝負(?)だったはずなのに、野村さんがこれを避けたことについて、当時もいろいろと議論を呼んでいた。

否定的なものとしては、「松井は打って当たり前、打てなければ恥をかくから、やめて正解」という意見や「そもそもオールスターをナメている」という意見もあった。

実際、松井自身が嫌がった、という話もあるみたいだし。

しかし、個人的には「野村さんのせいで、世紀の対決(?)がダメになってしまった」と思っている。

オールスターは真剣勝負ではない。

顔見せ興行であるので、お客さんが喜ぶシチュエーションがあれば、それでいいと思う。

それ以前にも、1969年のオールスターで、当時パリーグの東映の新人だった金田留広が登板した時、セリーグは代打として、晩年とはいえまだ健在であった兄の正一(かねやん)を送りこむという場面があった。

この時、球場が結構湧いた、という記憶がある。

イチロー対松井、というのは、それ以上のインパクトがあるわけで、観客がこれを喜ばないわけがない。

「松井が打てなかったら恥をかく」だって?

松井がその程度の気持ちでプレーをしていたのだとしたら、野球なんかやめた方が良かった。

打てなかった時に、観客が「あ~あ」などとか言うか?

言うわけがない。

あくまでも興行(エンターテイメント)なのだから、結果は関係ない。

もちろん、最高の結果は、松井がライトスタンドに特大のホームランを打つことであるが、そうでなかったとしても、二人とも「ああ面白かった」で終われば、観客にもそれは伝わるはずだ。

その機会を奪った野村さんに対して、私は失望した覚えがある。

一説には、イチローの名付け親でもあり、いろいろと話題を提供していた「陽」の仰木監督に対して、何事にも悲観的な「陰」の野村監督が嫉妬した、という話もある。

つまり、最高に面白い場面を提供しようとした仰木監督の思惑を、野村監督が潰した(邪魔をした)というわけだ。

むしろ、この理由の方がしっくりくる。

とは言え、もうこのような機会は実現しない。

今後イチローが、どのような形で球場に姿を現したとしても、この時ほどのインパクトは与えられないはずだ。

本人は「人望がないから監督はない」と言っているが、それはわからない。

たとえ同僚から人望がないとしても(たぶん事実だと思う)選手として尊敬されているのは間違いないことなので、監督として迎えられることは十分に考えられる。

むしろ、一緒にプレーしたことのない日本の若い選手たちは、イチローに対して悪いイメージなんていだろうから、歓迎するのではなかろうか。

とは言え、たぶんタレントになってしまうような気がするのだけど。


それにしても、これはスゴい!

<イチローの安打、全打球分布図>
https://the-ans.jp/news/55753/3/?utm_source=yahoonews&utm_medium=rss&utm_campaign=55753_6


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