「値下のジレンマを克服する」という副題と「安売りから脱出するヒント」という帯のコピーに惹かれて、「脱・価格競争の経営」を購入して読んでいます。第1章では価格破壊のメカニズムが分析されているのですが、
「粗利≒付加価値」と定義し、
付加価値を生むのは顧客への提案力→提案力の低下が価格競争を招く→地道な調査・考察で提案力をつけることが価格破壊を防ぐ王道
という流れで説明されています。
粗利に注目する点は、知財業務の目標として常々意識しているところなので「そう来たか」と思わず反応してしまいましたが、「顧客への提案力」というのは新しい視点です。
ここでの「提案力」の中には、おそらく技術的な課題の解決を提案するものも少なくないと思うので、「顧客への提案力の独自性を守る」という意味で特許出願の必要性を捉えることができるのではないでしょうか。特許出願というと研究開発部門だけの問題と考えられがちですが、顧客に近い営業サイドからは、価格破壊を防ぐ=提案力の独自性を守る、という視点から特許出願の意味を理解することもできるのではないかと思います。価格破壊対策と捉えることによって、一部の部門の特殊な仕事と考えられがちな特許出願の位置付けを理解されやすくなるのではないでしょうか。
「粗利≒付加価値」と定義し、
付加価値を生むのは顧客への提案力→提案力の低下が価格競争を招く→地道な調査・考察で提案力をつけることが価格破壊を防ぐ王道
という流れで説明されています。
粗利に注目する点は、知財業務の目標として常々意識しているところなので「そう来たか」と思わず反応してしまいましたが、「顧客への提案力」というのは新しい視点です。
ここでの「提案力」の中には、おそらく技術的な課題の解決を提案するものも少なくないと思うので、「顧客への提案力の独自性を守る」という意味で特許出願の必要性を捉えることができるのではないでしょうか。特許出願というと研究開発部門だけの問題と考えられがちですが、顧客に近い営業サイドからは、価格破壊を防ぐ=提案力の独自性を守る、という視点から特許出願の意味を理解することもできるのではないかと思います。価格破壊対策と捉えることによって、一部の部門の特殊な仕事と考えられがちな特許出願の位置付けを理解されやすくなるのではないでしょうか。
脱・価格競争の経営―値下げのジレンマを克服する原 誠,多胡 秀人,柳 剛洋東洋経済新報社このアイテムの詳細を見る |