経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

市場派

2006-09-09 | 新聞・雑誌記事を読む
 昨日の日経金融の一面トップは、米ゴールドマン・サックスのCEO交代の記事でした。新CEOのブランクファイン氏は、
「税務の弁護士から身を起こし、金取引のJ社のセールスマンに転じ、同社が買収されたのを機にゴールドマンに入った」
そうです。記事では氏を、「市場派」と称しています。
 弁護士から「身を起こし」というところに、フーン、と思ってしまったのですが、日本的な感覚からすると、弁護士のような食える士業というと、そこからは士業の中でどう伸びるかという世界であって、そこから「身を起こして」何かに転身するというイメージは持ちにくいと思います。このあたりが、米国と日本のビジネスパーソンの厚みの違いを生む要因の一つになっているのではないでしょうか。

 士業というのは時給型で報酬を得るのが通常なので、他のビジネスに比べると安定はしやすいけど大成功もしにくい、という性格が強いものです。考えてみれば、そういう種類のビジネスは、社会への入口となって経済的基盤を作ること、まさに「身を起こす」ことに適しているものであって、そこで経験を積んで社会が見えるようになってから、さらにハイリスク・ハイリターン型のビジネスにチャレンジするというのは、極めて合理的なプランであるのかもしれません。士業の仕事で基盤を作りながらビジネス社会を理解する、そういう感覚を常に持っていたいものだと思いました。


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