経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

「あれば便利なもの」と「必要なもの」

2006-08-04 | 新聞・雑誌記事を読む
 日経金融新聞に、元債券トレーダーの方が匿名で書かれている「不敗の哲学」というコラムがあります。月に2度ほどしか掲載されないのですが、企業やマーケットの見方について、本質的なポイントを毎回的確に突いていて、とても楽しみにしているコラムです。

 一昨日に掲載されたコラムに、「あれば便利なもの」と「必要なもの」の違いについて書かれていました。期待された新技術でモノにならなかったものは、実は「あれば便利」=「なくても構わない」ものが多いのではないか、そういう目で今騒がれている新技術を見直してみればいい、というのがその要旨です(コラム本文では「技術」とは言っていないので、あくまで私の解釈です。)。確かに、電子メールや携帯電話は一度使い始めると「必要なもの」になりますが、テレビ電話やCS放送なんかは「あれば便利」程度に感じる人が多いのではないでしょうか。そこが大ブレークできるかどうかの、決定的な境目なのかもしれません。
 特許出願の相談を受ける際にも、出願するか否かの判断にあたって、
この発明は「あれば便利」か?「必要」か?
という視点からも見直してみるといいかなぁ、などと考えさせられてしまいました。

 話は変わりますが、事務所のホームページのリニューアルを準備しています。継ぎ接ぎを続けるうちに見にくくなってきてしまったので、ちょっとスッキリさせようと思っているのですが、コンセプトやサービス内容を見直していて、ふと考えてみました。自分の提供するサービスは、「あれば便利」か?「必要」か?・・・なかなか悩ましいところです。