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無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

アカデミー賞・二つの行方

2009-05-16 10:34:49 | 映画・TV
今回のアカデミー賞で、最多8部門を獲ったスラムドック$クイズミリオネアで、子役を演じた子供達の家が、インド・ムンバイ市当局に取り壊された。アカデミー賞のお祝いに、家を建ててあげる約束は守られるどころか、下水道の上に建った不法建築のスラム街は、見る間に壊された。事前に連絡があった訳ではなく、早朝やってきた市の職員に竹の棒でたたき起こされ、家を出て行くように言われたそうだ。彼らを含む30世帯は、路上で暮らす事になる。映画関係者も、何とか救いの手を差し伸べたいと言っているようだが、すぐの解決には結びつきそうにもない。インドには、カースト制度が残っており、下級の者は救われない実状にある。

さて、もう一方のアカデミー外国語部門賞をうけた「おくりびと」効果を受けて、観光客が激増した酒田市では、NKエージェント(旧小幡)の開所以来、1ヶ月で3万人の来場者があった。昨日、その3万人目の人に記念の花束が贈呈された。特に混んだのはGWの時で、あまりの人数に入場制限もしなければならなかったそうだ。

2つのアカデミー賞受賞の映画のロケ地の反応と明暗は、どうした事なのだろう。子役達の出演料はきっと1回きりの契約で成り立っているだろうから、高くはないと思うし、あの映画自体制作費は安かったとも聞いている。不法建築の撤去に乗り出したムンバイ市は、あの映画を町の恥さらしとでも感じたのだろうか。
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8 コメント

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土門拳記念館 (お幸)
2009-05-17 10:19:32
を見たいという
建築関係を志す娘さんの希望で
旅行がてら酒田に行った友人がいます
行ったことはないので教えられなかったのですが
新庄を通る道とか真下記念館とか
cakeさんのブログで知ったことを教えました
残念ながら<おくりびと>の事務所までは
行けなかったようです
cakeさんのブログで行ったような気になっていますが
いつか本当に行ってみたい
Unknown (Andi)
2009-05-17 21:27:58
明暗があまりに対照的ですね。私も子役の家が潰されたことは新聞で読みましたが、映画はまだ観ていません。昨日「オーストラリア」を観て、泣かされました。戦争が始まって、逃げる子供たちを助けるアボリジニを撃ち殺すのが日本兵なんで、複雑な心境。これって、ドイツ人の同僚が、「シンドラーのリスト」なんかをイギリスで観る時の心境なんだろうなぁ・・・
Unknown (yukacan)
2009-05-18 05:06:06
ニュースで見ました。でも不法建築だったんですよね。きっと何ヶ月も前から期間を定めて立ち退きを通達してあったのでしょうね。代替地の提供だってしてあったかもしれませんよね。でもそれでしか住めないんだからどうすればいいの?と思うけれど…よくわかりません。こういう話トルコでもしょっちゅうあります。
お幸さん (cake)
2009-05-18 10:39:09
是非是非お越しください。
建築を志すお嬢さんなら、土門拳記念館はとても良い教材になると思います。建築されたのが1983年なんですね。改めて時の流れの速さを感じますが、この建物は時間に負けてはいません。(隣の国体記念体育館は、同じ事務所の設計ですが、とっくに負けています。あ、余計な事を言いました。)
お幸さんも、里帰りの時がありましたら、是非寄ってみて下さい。NKエージェントの小幡は、1年契約で借りているので、その後がどうなるのか分かりません。どうか早めにお越し頂ければと思います。
Andiさん (cake)
2009-05-18 10:47:19
私もまだ映画は観ていません。「オーストリア」も見ていません。日本兵がアボリジニを撃つ場面があるのですね。映画ですから、誰かを悪役にしなければなりませんので、戦争も絡めば仕方がないかなと思います。実際、アボリジニの人権が認められるのも、遅かったですよね。
映画ではないオーストラリアを見る視線も、日本人とイギリスの方とでは、随分と違うのかなとも思います。人間としての負の部分は、誰でもが持っている気もしています。
yukacanさん (cake)
2009-05-18 10:53:53
そうなんですよ、不法建築だったのです。トルコでも、こんな事がありますか?日本でも「建築」とは言えない迄のダンボールハウスや、河川敷のエコハウス(?)は、撤去の対象になります。国際的な会議があったり、公園でのイベントなどがあると、積極的に通達撤去が繰り返されます。
経済の悪化で派遣切りにあった、家を持たない人達がますます増えています。派遣社員の仕事をしても、漫画喫茶やネットカフェで寝泊まりする人が都会ではかなりの数になっているそうです。
格差は広がる一方で、私も正直どうしたら良いのか分かりません。
悲しい制度 (とも)
2009-05-18 17:54:45
インドではカースト制度は生きている制度なのでしょうね。日本でも「」というものがあったそうですが、関西などでは今でも結婚問題に微妙に影を落とすらしいですね。東北では「」というのはなかったのか、わたしは高校を卒業して東京に進学してボランティアで関西の小学校の整備を手伝ったときに、地元の人から聞かされて、大変な衝撃を受けました。
ともさん (cake)
2009-05-19 10:10:16
関西の方の問題は根深いですね。私も大人になって知りました。東北では、そんなに厳しい差別のようなものはないと思いますが、実は酒田でも旧町名の頃は、同じ職業で住む町があったように、一般では汚れ(けがれ)の仕事の多い町では、低く見られている事もあったようです。
おくりびとの中で、納棺の仕事も、まぁそんな仕事の一つとして見られていたようですね。

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