無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

山形デザインハウスで出会ったもの

2010-04-05 21:39:09 | 音楽・芸術・文学
七日町のナナビーンズで、人間国宝の島岡達三さんの遺作展があるんだってとの情報に、寄ってみることにする。入場は無料で、「良かったら買って行って下さい。」と言われても、ぐい飲みのような安い物でン万円、高い物ではン百万円では、手も足も出ない。縄文の跡をつけた不思議な焼き物が並んでいた。中間色の使い方が素晴らしい。目の保養を充分にさせて貰って、その足で階下の山形デザインハウスに向かう。



ここは、芸工大とタイアップして、山形の優れたデザインの品物を発信する場所なのだ。作品と言うか、商品を眺めて歩いている内に、私が一度で良いから本物を見てみたいと思っていた物に出くわした。
こ、これは・・・!何とか写真に写したいと、お店の人に頼んでみた。「どちらからいらしゃったの?え、酒田から!私も酒田なんです。」と言うお嬢さんの許可を得て、おもむろにカメラを取り出した。


 子


 丑

 寅

 卯

 辰

 巳

 午

 未


 申

 酉


 戌

 亥

山形県河北町在住の石川たかさんの作るわら細工の干支だ。写真がどうしても逆光になって、表情が伺えないのが残念だ。素晴らしい迫力のあるわら細工で、特に辰を見たいとかねがね思っていた。石川たかさんも、そんなに若くはない。旦那さんが亡くなったからは、ひとりでこの干支を作ってきた。注文が多くて、こなすのは大変らしい。何度もTVのローカルニュースでお顔を拝見している。こんな所で作品を見ることが出来るなんてと、感動した。
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御殿堰

2010-04-05 20:19:45 | 建築・都市・港
山形市の市内を流れる御殿堰は、水も綺麗でバイカモも生えると言う清らかな堰だ。しかし都市化が進んで、長い間暗渠の中を流れていた。山形市のまちづくりでは、この御殿堰を活かした町並みが造れないかと、今回有志が集まって江戸時代を彷彿とさせる長屋風のショッピングセンターを造った。外部の工事は大方終了し、内部のテナントの為の工事が急ピッチで行われている。昭和の時代も懐かしいが、江戸時代への慕情も我々日本人にとっては拭いきれないものがある。



紅の蔵の所在を、山形在住のKさんに聞いたら、「市役所の駐車場に止めると、すぐだよ。」の返事に、一方通行の七日町の通りを走ったのだが、紅の蔵は駅前からのすぐの入り口付近にあり、出口付近の市役所とは正反対の位置にあった。「蔵と工事中」と言うKさんの記憶にあったのが、この御殿堰の施設だったのだと思う。



整備された御殿堰の上流は、昔ながらの堰が続いていた。こうして見ると、平地だと思われていた山形の旧市内も、かなりの勾配がある事に気づかされた。
この堰の先は、山形城の堀に繋がっているのだという。施設は、4月中にもオープンの予定らしい。歩いて楽しい町並みになると思う。

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紅の蔵

2010-04-05 12:47:56 | 建築・都市・港
時間が前後するが、4月3日建築士会女性部の総会が山形で行われ、酒田からは5名参加した。今まで酒田支部の女性部長をされたMさんが転勤で内陸に引っ越しされ寂しかったが、山形で顔を合わせることが出来た。会議の後に「新しく出来た紅の蔵を見た?」「見てない。」と言う話になり、寄ってみることにした。紅の蔵は古い蔵を移築し、七日町通りに面して建っている。裏には広い駐車場が準備されている。山形銀行を目指して行くと簡単だ。



古い蔵や民家を集合させて、観光案内、お土産屋、レストラン、そばやなどになっている。駐車場から入ると、門はあるが裏口のようだ。



門を抜けると左に観光案内がある。これは左手にあるお土産屋さん。



これはレストランの入り口




これは蕎麦屋さんの入り口になっている。



七日町通りに面してる正面は、このようになっている。山形は蔵が多い。震災や火事が少なかったのだろう。それでも放っておけば消えるばかりだ。民間も行政も後押しし、芸工大も一緒になって「蔵プロジェクト」を作り、保存と活用に取り組んでいる。市役所の近くにも大堰を利用した江戸時代風の作りのショッピングタウンが、もう少しで完成の予定である。



白と黒を基調にした建物の美しさは、日本独特の物だと思う。単純に美しい。
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4月5日付山形新聞

2010-04-05 11:46:01 | 建築・都市・港
いつ、掲載出来るか確定ではありませんが・・・と言われた取材が意外に早く新聞に載った。
私たちの写真はいらないので、地図を大きくしてくださいとお願いしたのが功を奏した。問い合わせ先の電話が鳴りっぱなしだと言う。嬉しいことだ。

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土門拳写真記念館

2010-04-05 08:59:24 | 音楽・芸術・文学


4月4日、今日が最終日なので、勢いをつけて土門拳記念館へ行ってきた。



お天気も良く、家族連れで飯森山公園付近は賑わっている。土門拳記念館の池には鯉を始め金魚や水鳥達が春の日差しを浴びて気持ちよさそうに集まっている。池を見ると殆どが鯉だ。子供達が与えるパンに群がっている。



子供達がアイスクリームを食べながら自転車をこいでいた。そんな暖かい日なのだ。



右側のドアが入り口である。奥に傘福が飾ってあるのが見える。残念ながら内部は撮影禁止なので、作品を写す事は出来ない。



ここは第2展示室に向かう廊下で、池に向かってスロープを下るように作られている。左の窓の大きさが少しづつ変化して、非常に面白い空間になっている。是非一度実際に味わって欲しい建物だ。

土門拳の筑豊の子供達の作品は、鳥肌が立つぐらいに素晴らしい。土門拳賞に輝いた写真家の作品も第1回から数回分飾られていた。それはそれで心を打つ物が多かったが、今回の優秀作品は、私の琴線を動かさなかった。ちょっとがっかりする。


 酒田市美術館

その足で酒田美術館で開催されている「市原基写真展・ヒマラヤ水系」を観ることにした。ヒマラヤが目の高さにある。絵で山を描くのは容易い。しかし写真を撮るのは非常に困難だ。目の高さにあると言うことは、この市原さんは登って青い氷河を撮したのだ。その迫力に心が打たれた。この写真展が開かれた時に、市原さん本人が美術館を訪れて講演をしたようだ。その映像が流されていた。ヒマラヤに登った時、テントも食料も飛ばされて、3日間1個の水ようかんを囓りながら、眠ったら死ぬので眠らぬように足の裏に画鋲を差しながら下山した話や、水の悪いアジアに向けて出発する前に、水道水に泥水を少しづつ足し飲み身体を慣らし、現地に行って川の水を飲んでも大丈夫なようにして出かけたと言う、命をかけながらの撮影の話に驚いてしまった。デジカメをまったく使わず、フィルムにこだわった作品の迫力は、こうして生まれたのだと思う。お薦めの写真展である。4月23日迄開催されている。



市原 基 ・OLYMPUS

蛇足:
駐車場から施設まで、多分土門拳写真記念館の方が距離は長いのだと思う。それでもあのプロムナードと言うかエントランスは、心をウキウキとさせる。奥に見える池の様子も、期待感を高める要因だし、子供達が走り回っているサッカー場も、飯森山の公園から聞こえてくる幼い子達の笑い声も、楽しくさせるのだろう。
それに引き替え、酒田市美術館のエントランスは、わざと遠回りをさせられているのでないかと疑うほどの、被害者意識が出る空間だ。初めてここを訪れた父の意見でも「元気でないと行けない場所だ。」と言ったほどだ。毎朝何キロも散歩をしている体力なのに。美術館関係者の駐車場が、一般の駐車場よりも施設の近場にあるのも腹が立つ。デザインを重視したあの長い塀が、視線を遮り不安感を出しているのだと思う。土門拳記念館の廻りで散歩していた家族連れの多さとは別個の空間がここにはあった。
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