よんたまな日々

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恩田陸「ライオンハート」

2005年05月15日 | 読書

「木曜組曲」で、僕の評価が大幅に上がった恩田陸の作品です。これで恩田作品は3作目。
コージーミステリーの「木曜組曲」に対して、「ライオンハート」はとてもロマンチックな恋愛小説です。
舞台はロンドン、シェルブール、パナマ、フロリダ、オックスフォードと、世界各地を転々とします。また、時代もばらばらですが、常に運命の二人の出会いがテーマです。

北村薫の「リセット」と実は扱っているネタは一緒だったりしますが、こちらのほうが、仕掛けが多く、「リセット」は弦楽四重奏の小品、「ライオンハート」は大交響楽曲といった感じです。

うちでは、恩田陸はオチがない作家という定評が出来つつあるのですが、この作品も同じテーマでの変奏が続き、最後はクライマックスになりますが、そのまま終わってしまって、一切謎解きや種明かしはありません。
「リセット」もSFと呼ぶには種明かし(もしくは実現可能性に対する科学的考察)がなかったのですが、これももちろんそうです。SFネタは、恋愛を盛り上げるための道具ってことで。
雰囲気はとてもいいし、エンターテインメント性も抜群です。

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1 コメント

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恩田陸さん (SABO)
2005-05-22 00:11:49
偶然僕も今恩田陸さんの作品読んでますよ!

「月の裏側」って作品です。

まだ読みきっていないのでなんとも言えないんですけど、話の発想が僕の嗜好に合ってる気がするんですよねェ。

オチのない作家・・・・・そうなんですか!?最後に僕の予想をバッサリと斬ってくれるような物凄いオチを期待しているんですが・・・。

とりあえず「夜のピクニック」も買ってあるんですよ。勿論帯に釣られたわけですが。明日時間あるし一気に読もうかなァ。
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