磯輪日記

世界の段ボールビトを幸せに!
自分と自分の愛する家族の幸せのために働ける
世界一社風のいい会社を目指しています。

聖地でも止揚

2012年05月02日 21時32分59秒 | オフ・タイム

翌朝は6時に起床して、そして朝食・・・と思いきや、とんでもない。
6時半からお寺の本堂での朝の勤行、普通に言うと朝のお勤めに参加させて
もらいました。



これが30分。続いて隣接する毘沙門堂にて「即座護摩」を見学できます。



これがものすごい迫力でした。
まずは、数珠や不思議な金具、小さな金属製のお猪口、取り箸のさらに長い
ような棒などの密教の法具を使っての儀式が始まります。それからお坊さんが
直径4-50cmの浅いお皿のような釜に、まるでキャンプファイアーの時の
ように、細長く切った薪木を組み上げて、そこに火を付けます。
火が燃えるにつれて、この組んだ薪木の上に、さらに小さな木片を次から
次へと放り投げ入れます。すると火がさらに熾り、火柱が天井に届かんばかりに
燃え上がります。



私は、火のすぐ真横に座っていたので、はじけた火の粉が降りかかるのでは
ないかと、心配になるほどでした。

30分の儀式でしたが、初めての体験で、驚くやら、興奮するやら、とても
興味深く参加させてもらいました。

後で聞いてみると、護摩はここ高野山の真言宗や、天台宗といった密教でのみ
行なわれる儀礼で、火の中を清浄の場として仏を観想する修法だそうです。


これだけ充実した時間の後に朝食です。



もう一日が終わったかのような気分です。


こうして宿坊を後にして、奥の院、昼のツアーの開始です。

      

手前に見えるのが、奥の院の入り口にかかる一の橋です。



参道は入り口から最後まで森の中で、両側には、それも参道からかなり奥に
入ったエリアまで、お墓や供養塔が密集しています。その数20万基。

その中でも最も大きな供養塔が、徳川二代将軍秀忠の妻、お江のもので、
高さ6m。この左手にはお江の娘、千姫のものも。あの世に行っても、
母娘寄り添っているんですね。

この奥の院には、高野山の最大のスポンサーだった豊臣秀吉はもちろん、
高野山を滅ぼそうとした織田信長、彼を殺害した明智光秀、家康に
石田三成、武田信玄と上杉謙信など戦国時代の武将はもちろん、他宗派の
開祖である法然、親鸞までも。

ここ奥の院には、敵同士だった武将のお墓や、戦争の敵味方がともに祀って
あったり、真言宗以外の宗派の人のお墓があったり。相反する存在が不思議に
融和して、共存しています。

このことを昨夜ガイドしてくれたお坊さんが、

 「真言宗では、それぞれの価値を認め 融合させることで、
  二元的なものを 一元的にとらえ、高めます」

と説明してくれました。

これって『止揚』じゃん。
高野山に来ても『止揚』に出遭えるとは、何だか運命的なつながりを
感じました。

ひとみも同じことを思ったそうです。


それ以外にも、初代市川団十郎、さらには各種の戦没者団体、パナソニック
などの企業など、ありとあらゆるお墓、供養塔があります。

これはみなさん、

 「少しでも弘法大師様の近くで眠りたい」

という気持ちの表れだそうです。
これこそ、真言密教の聖地、高野山のブランド力ですね。


さて参道を進んでいくと、三つ目の橋に出ます。



この橋は、御廟橋と呼ばれ、



ここからは聖地中の聖地。この川でみそぎをしてからしか渡れなかった
そうですが、今は、



この川沿いに、10体ほどの仏様が並んでいて、このどれかに水を掛ける
ことで、自分の身を清めたことになるそうです。

前夜、ナイトツアーのガイド役のお坊さんから、

 「どれでも好きな仏様に水を掛けて下さい」

と言われ、一体の仏像に吸い寄せられるように水を掛けたところ、

 「それが大日如来様で、この中で最も高貴な仏様です」

とても縁起の良さを感じました。

そして橋の手前で一礼して、橋を渡ります。

      

ここから先は、写真撮影も一切禁止です。


朝9時前にスタートして、スタート地点の一の橋に戻ったら、すでに
12時半。3時間半掛けてのお参りでした。

まだ先があるので、続きは明日にします。



最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お願いします (一社員)
2012-05-02 22:18:36
「止揚」どんなことにでも、応用出来そうですね。
諦めないで、考え続けることが大事ですね。

GWの据付が無事に行われますように…
も、お参りお願いします!!!
返信する
もちろん! (磯輪)
2012-05-03 00:18:53
 一社員さん

あらゆる場所で、毎回、安全をお祈りしてきましたよ。
高野山でも、龍神様でも、お参りすることは常に
同じです。
これが『ブレない』ってことでしょうか。笑
返信する
Unknown (小牧口)
2012-05-03 14:48:42
空海ファンが増えて嬉しいです。

真言宗、天台宗は
鎌倉新仏教と違って
厳しい修行が大切だとされている分、
お坊さんたちの顔つきも
ビシっと決まっていますよね。
ただ、僕が行ったときは、
とても明るいオジチャンが
案内してくれました。(笑)

高野山にまた行きたくなってきました!
返信する
高野山ツアーを (磯輪)
2012-05-03 21:15:21
 小牧口くん

高野山ツアーを組んで、新入社員でお参りしたら。
返信する

コメントを投稿