磯輪日記

世界の段ボールビトを幸せに!
自分と自分の愛する家族の幸せのために働ける
世界一社風のいい会社を目指しています。

組立の新しいチャレンジ

2010年02月05日 21時19分53秒 | ISOWAの風土改革

2週間ほど前に、組立工程管理グループのOくんから、

 > また、組立および工程管理では、昨年末頃から「組立全体朝礼」を
 > 毎週金曜日、8:30から行っております。(都合によって行わない週も
> あります)
> プロジェクターを使って、出来るだけ分かり易く、全員に伝わるようにと
> 始めました。(毎月、第2週の金曜日には、前月の組立活動報告も行われます)
> 時々見に来ていただければと思いますのでよろしくお願いいたします。

他の用件のついでに、こんなメールをもらいました。

それ以来、今日も含めて2回、この朝礼に参加しました。

進め方としては:

 ・会社の経営状況
 ・改善事例発表
 ・お客様への機械納入時の反省
 ・各種連絡事項

などを、各チームのリーダーが毎回順番に、プロジェクターでスライドを見せながら
説明し、共有化しようというものです。

従来は、チーフが口頭で発表していましたが、昨年4月に加工から組立に異動となった
Tくんには、

 「聞いているだけでは、メンバーに伝わらないんじゃないか?」

と悩んでいました。

一方、わが社では安全活動の一環として、4年近く前から、不幸にも災害発生が発生
したら、それが休業を伴わない場合でも、事故発生後2週間以内に「労働災害緊急
報告会」という全員集会を開催することになっています。

こちらは安全衛生委員会と事故を起こした当の部署が、

 「同じような事故は絶対に二度と起こさない」

という強い意志の元、事故内容をいろいろ工夫して、分かりやすく説明します。
例えば、簡単な模型を段ボールなどで工作して作って実演することもあります。
もちろんプロジェクターでスライド映写は当然です。

昨年の秋にこれを見た、組立のTくん。同じようなスタイルで組立の全体朝礼も
やってみようと決意しました。

こうして新しい試みがスタートしました。

        

発表するリーダーも結構緊張しています。今日の担当だったKくんも、ガラにもなく
ちょっとビビッています。

聞けば

 「リーダーが人前で発表するスキルを身に付けてもらうことも目的のひとつです」

だそうです。すばらしいな~ 

発表内容も分かりやすく、参加しているメンバーも全員熱心にスライドを見ています。

これを毎週金曜に、現場で実施するんです。常に設備が用意してあるオフィスでなく、
現場で毎週実施するとは、本当に立派だと感心します。

この話を聞いた時、

 「一体どこでスライドを映写するのだろう?」

と思ったんですが、現場に行って、びっくり。

シャッターの内側に映しているじゃありませんか
シャッターの手前に特製のスクリーンまで用意して。

        

このスクリーン、白いフェルトのような布地を買ってきて、それを組立の紅一点Aさんが
自宅で裁縫して、上にパイプを通して、シャッターの両サイドにこれを引っ掛けるように
してあります。ご丁寧に、スクリーンの下部も同様になっていて、こちらはおもりと
して、短めのパイプが通っています。

みんなは、

 「Aさんが縫った」

というけど、私はどうしても信じられない。絶対にAさんのお母さんが縫ったにちがい
ないと睨んでいました。

そこで今日、Aさんに、

 「ねえ、ねえ、あのスクリーン、本当にAさんが縫ったの?」

と探りを入れると、

 「ハイ、自宅に持っていって、足踏みミシンで縫いました」

 「でも縫ったのは、Aさん?」

 「ハイ、私が縫いました」

 「ホント? Aさんじゃなくって、Aさんのお母さんじゃないの?」

 「ちがいます。私が本当に縫いました」

これ以上聞くと、パワハラなんて言われかねないので、 信じることにしました。

手作り感いっぱいの全体朝礼。すばらしいアイデアと実行力だと、改めて感心しました。

工場のレイアウトもドンドン変化して、少しでも無駄なものをなくし、生産に寄与する
スペースを生み出そうという熱意が感じられます。


さて今、工場の中にはこんなものもがあります。

        

ちょっと古めかしく見えるかもしれませんが、これ実は20年前に出荷したわが社の
製品です。20年間お客様の工場で大活躍して、この年末年始に、新しい機械と入れ
替えさせて頂き、これまでお使いだった機械をわが社へ持ち帰ってきました。

 「ということで、バラバラにしてスクラップにするの?」

とんでもない。バラバラにして、掃除して、交換すべき部品は交換。つまりオーバー
ホールして、もう一度組み立てて、今年のゴールデンウイークに、同じお客様の
ラインの別のところに入れ込むんです。

20年働いたマシンに、新しい息吹を吹き込んで、さらに活躍する。

20年経っても、現役でバリバリ働くISOWA製のマシン。
ものすごく誇らしいです。


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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
一石三鳥を目指して (組立工程管理O)
2010-02-05 23:04:52
朝礼に参加していただきありがとうございます。

この形で朝礼を行うようになってから
出来るだけ写真や図を入れているので
分かり易く、多くのメンバーに伝わる
ようになったと思います。

さらに、リーダーのスキルアップにも
繋がっている。

一石二鳥です。

これからの課題は、発表時に

 何故それをやるのか?
 何故そうする事に決めたのか?

などを自分の言葉で思いを伝えることかな
と考えています。

単に情報が伝わるだけでなく、思いが伝わると、
いろんな所で自主的、積極的な動きが出てくるので
はないかと思います。

ここまで出来れば一石三鳥です。

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伝えるスキル (ハイム)
2010-02-06 20:16:50
はじめまして 初のコメントです。
この前は 弊社 天竜精機に大勢の方が他流試合にお越しいただきありがとうございました。

私の部署 組立グループでも朝礼や月1度の組立会議で共有しないといけないことを口頭で話していますが、本当に伝っているのかなあ?

伝えるためには 伝わる言い方や手段に工夫が必要だなって思います。
弊社組立スローガンにもある 技能・知識の共有のためにも 今年から組立会議もちょっと手法を変えてみようと思った 記事でした。参考になりました。
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エライ! (磯輪)
2010-02-06 21:19:57
 Oくん

すごいな~ 
こういうコメントがサラッと書けるなんて。
acbさんが衝撃を受ける訳だ!

一石三鳥目指して頑張ってね。
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『思い』だそうです (磯輪)
2010-02-06 21:23:37
 ハイムさん

先日は、わが社のメンバーがお世話になりました。
いい交流ができたようで、うれしいです。

伝えるためには、お邪魔したOくんによれば『思い』
だそうです。

頑張って下さい。
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直線縫いならできます! (組立G紅一点A)
2010-02-08 17:27:02
いくら家庭科が不得意そうに見える私でも
(本当に不得意かどうかは別にして・・・)
直線縫いぐらいならできます!

ただ、我が家にはもう骨董品に近い足踏みミシンしかなく、
やりたくないなぁ~
誰かにやってもらいたいなぁ~
って思っていたのは確かですが、
私がやるしかないので頑張ってみました!

でも出来上がってみると結構よい仕上がりですよね。
(自画自賛です

これで組立Gの朝礼で内容がより解りやすく伝わればよいと思います。
それで、私の苦労は報われますから。
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伝える難しさ! (組立 T)
2010-02-08 20:21:22
朝礼に参加していただきありがとうございます

報告や決まり事をメンバーに伝えるって本当に難しい
ですね!

工場は「生き物」絶えず変化します

その変化をメンバーに伝えるのは、当然スピードも必要ですし大切なのは、みんなに分かりやすく同じ内容で理解してもらう事だと思います

これからも変化に反応出来る製造グループを目指し
頑張ります。

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で、本当は? (磯輪)
2010-02-08 21:20:15
 紅一点Aさん

十分役立っていますよ。ありがとう。
その心意気がいいじゃないですか。

ところで、実際のところ、やっぱり家庭科は不得意?

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その心意気! (磯輪)
2010-02-08 21:24:08
 Tくん

こちらこそ、ありがとう。

分かりやすく、かつスピーディーに。
難しいですね。

でもこれって『スピードと対話』ってことか!
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