母方の祖父が長年、旧トヨタ自販の産業医を務めていた関係で、母が亡くなった時に、
ほんの少々トヨタ自動車の株を相続して以来、トヨタの株主の私。
この時期になると、毎年、株主総会の招集案内が届きます。
以前は、業績不振にも関わらず、あまりに多額の役員賞与を支給するので、議案に
反対票を投じたこともありましたが、当然のことながら、私の持ち株ではハチの
一刺しにもなりせん・・・
業績も回復してきたこともあり、ここ数年は委任状すら出さない有り様でしたが、
今年はちょっと違います。
というのも今回、トヨタは、行き過ぎたコーポレートガバナンスを日本的企業統治
寄りに修正しようとしてか、これまで日本の証券市場にはなかった種類株を発行
することを提案しているからです。
普通、種類株というと、議決権を制限する代わりに配当に割り増しを付ける配当
優先株が有名ですが、今回のトヨタの種類株は、譲渡期間に制限を付けたもの。
短期で売買するのでなく、中長期的に株を保有してもらえる株主を増やしたいと
いう発想からできたものです。
私としては、目先の利益を追う株主や機関投資家でなく、トヨタを応援しようと
思って株を持っていてくれる少額株主を応援する制度だし、『良心』を軸に置いた
日本らしい統治へのひとつの提言だとおもいます。
しかし反対意見もあるようです。
そして驚くべきことにその反対の理由が、
安定株主が増えると経営の規律が失われる恐れがある
というもの。
「安定株主がいるから安心して、長期的視野での経営ができる」というが当たり前の
考え方だと思うのに、こうなると何が当たり前なのか分からなくなります。
じゃあ、このトヨタの提案が発表された以降、一体どういうニュースが多いかと
言えば、結局、
「これって、損なの、それとも得なの?」
という損得議論でしょ。
こういう不安定株主が増えると経営の規律が保たれる?
これが当たり前だと、普通の経営ってやりにく時代ですよね~
っていうか、何が普通の経営なんだろう?
マスコミや時代に踊らされず、自分の、自社の軸をブラさず、経営していきます。
ホント、非上場でよかったな~
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