特に相撲ファンでもなんでもないのに、昨日は夕方早々からテレビを付けて、
大相撲の千秋楽を観戦しました。
もちろん日本人力士の10年ぶりの優勝を応援するためです。
優勝が決まった瞬間、亡くなったお祖父さんの遺影を固く握り締め拝み、感謝
する琴奨菊のお父さんの姿がとても印象的でしたね。
そして、勝って、花道を引き上げる琴奨菊を追うテレビカメラがさらにすばらしい
シーンを捉えました。
「早くおめでとうを言いたかったから」
と花道の奥で彼を待っていた、小学生時代からのライバルで、今場所唯一の黒星を
つけた豊ノ島が、
「おめでとう!」
と声を掛け、二人が抱き合ったんです。
同じ部屋の親方や兄弟弟子ならよくあるシーンですが、好敵手が優勝した相手を
迎え、抱き合って祝福するというのは、大相撲のテレビ中継で見たことがありま
せんでした。
髷を結い直して表彰を受けた琴奨菊の優勝インタビューも、初々しくって 、
誠実さが伝わってきて、よかった!
解説の北の富士の
「このところ白鴎のインタビューに慣れちゃってたから、
こういうのはいいネ」
というコメントもいいネ
そしてひょっとしたら一番よかったのがさらにありました。
先ほどの豊ノ島が殊勲賞を受賞して、そのインタビューで、
「子どものころからのライバルだった琴奨菊関が
優勝したことについてどうですか?」
と聞かれると、
「彼が優勝して一番うれしいけど、一番くやしい。
けいこに励んで、今度は、彼に うれしいけど、くやしい
思いをしてもらいたい」
この言葉、痺れました。
ドラマよりもドラマチック。
琴奨菊は、科学的トレーニングに取り組んだり、呼吸法、メンタルトレーニング、
ルーティーンなども取り入れている。
そしてこういうライバルとの関係性。
大相撲の新時代がやって来た。そんな感じがしました。
次はぜひ、豊ノ島に、その場面を見せて欲しいな。
琴奨菊と豊ノ島。 すばらしきライバルたち。
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