磯輪日記

世界の段ボールビトを幸せに!
自分と自分の愛する家族の幸せのために働ける
世界一社風のいい会社を目指しています。

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』

2010年01月16日 20時33分55秒 | こんな本読みました

年末の休みに
 『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』
  (岩崎夏海著)
という本を読みました。

冗談のようなタイトル。おまけに女性コミック本そのものという表紙。とてもまじめな
本には思えない装丁ながら、中身はすごい。

これまでかじったけど、難解で読みきれなかったドラッカーをすっきり理解できたし、
これまで自分がやって来た経営を振り返り、次への進む道を指し示してもらいました。
久々に、私にとっては、大、大ヒットの本となりました。

その中から、こんな風に考えました。

 顧客を一義的に定義する必要はないのだ。自社にとって顧客とは、
 自社の経営に関係するすべての人と考えればいいのだ。

 そう考えれば、私にとって、段ボール会社様も社員も顧客であり、
 今までISOWAでやってきた社員満足経営は、広い意味での
 お客様満足経営だったのだ。

 当面は、狭義の顧客である段ボール会社様には、

  『ISOWAが止まれば世界が止まる』

 世界(の物流)を止めないことで、『安心』『信頼』を提供する
 という『マーケティング』。この場合は、お約束した仕様
 (想定内の期待)を満たすことが中心になる。

 
 これに対して、今まで広義の顧客である社員に対して行って
 きたような、

  『世界一社風のいい会社を目指す』

 ワクワクするような『感動』を与える、業界の古い常識を打ち壊し、
 新しい満足を生み出す『イノベーション』を狭義の顧客である
 段ボール会社様にも提供したい。この場合は、「まさかそこまで!」
 と想定を超えることが必要になる。

 これが実現できれば、狭義の顧客(段ボール会社様)に
 
  『段ボールを通じて世界中に夢を提供する』

 ことができるようになる。 こんな風に考えました。

 『顧客の創造』についても、広義の『顧客』と考えれば、狭義の顧客だけでなく、
 わが社に工場見学に来社する異業種のみなさんに、ISOWAの風土改革の成果を
 見てもらい、ISOWAのファンになってもらうことも立派な『顧客の創造』なんだ。

 またISOWAの風土改革の実例を積極的に世の中に公開することで、それを参考に
 して、どこかの会社の風土が変わり、そこで働く社員さんが幸せになってもらえれば、
 これを『企業の社会貢献』、『企業の社会的責任』と捉えてもいいんじゃないか。


実に、多くのことを教えてくれ、インスパイアさせてくれた本でした。


最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (acb)
2010-01-16 22:38:13
 磯輪さん こんばんは
この本 追っかけで注文しましたがただいま在庫切れ・・・ということで1週間以上待っています。
岩崎先生に頂いた本もまだ読めていないし・・・
でも気になっちゃいますね。

磯輪さんの理解からいすると・・・わが社のビジョン
「世界中からお客様や見学者が絶えない会社になろう」もなかなかの線なんですね
返信する
もちろん! (磯輪)
2010-01-17 12:06:29
 acbさん

もちろんacbさんのところのビジョンもナイスですよ。
ブログの最後のくだりは、acbさんのコメントが私を
勇気付けてくれた訳ですし。
返信する
私も読まねば (EM)
2010-01-17 16:15:56
いつもお世話になっております。
先日、ドラッカーの入門書として、この本を紹介されたのですが、そのカバーのきわどさから、まだ注文せずにおりました。
早速、注文しますっ
と思ったら、ホントですね。AMAZON、ただいま在庫切れ
気長に待ちま~す
返信する
いいですよ (磯輪)
2010-01-17 19:52:15
 EMさん

たしかにカバーはきわどいです。
でも中身はいけます。
お楽しみに。
返信する
やられました (岩崎)
2010-01-22 00:12:37
良い本ですね。大学で体育会の学生向けに伝えたいと思い色々試行錯誤していた事を、十倍広げて見事にノベライズされてしまいました。
これでマネジメントに興味を持つ学生が増えてくれると嬉しいです。
ドラッカーは非営利法人の運営について書かれた本が、磯輪君の目指す経営には向いているかも知れません。
NPOでという事業会社より永続が難しい経営に何が必要か使命を中心に説明されています。利益という絶対尺度が入らない分、とかくきれい事といわれかねない対話する経営の本質が読み取りやすいかもです。
『非営利組織の経営』ドラッカー、ダイヤモンド社、1991、『非営利組織の成果重視マネジメント』ドラッカー、スターン、ダイヤモンド社、2000
非営利組織の成果は常に組織の外にある、という印象的な定義が示されています。
後者にはNPO自己評価のための5つの質問(使命、顧客、価値、成果、計画)が示され、具体的な作成の指針が要領よくまとめられています。
返信する
高校野球部 (磯輪)
2010-01-22 22:27:57
 岩崎君

岩崎先生が読んでも「やられた」というくらい出来の
いい本なんだね。安心しました。

高校の野球部というおよそ経営とか顧客と結びつかない
そんな組織にも「顧客」はいる、あるというところ
からスタートしているところがすばらしいんだよね。

返信する
気になってはいましたが。。。 (すーさん)
2010-01-23 14:33:16
磯輪さん

紹介いただいたことをきっかけに思いきって
手に取ることができました。ご推薦本当にありがとうございます。

移動の途中で隣の人に「マンガ」のページ
が見られるのを気になりしたが…(^^;、
小説としりつつ監督や新キャプテンの気持ちに
共感して、思わず涙腺が緩む場面も。

エピローグは秀逸ですね。

内容は磯輪さんのご紹介のとおりすばらしいのですが、加えてこの作者の方からいただいたのは
難しいことを「わかりやすく」伝えることの威力
みたいなものでしょうか。

小説とは言え、僕たちの気持ちが動くのは抽象論
ではなく「事実」なんだろうなあ、とつくづく
感じます。

ぼくもこういうチームを作りたいです。
ご紹介に感謝します。
返信する
翻訳機能 (磯輪)
2010-01-23 20:03:44
 すーさん

すーさんにも気に入ってもらえたとは、うれしいです。

私は、理論から何かを学びとることは苦手で、こうやって
事実から学びとる方が向いているようです。

この作者は、私にとっては、ドラッカーの思いを
分かりやすく広める、ドラッカーの参謀ではない
でしょうか?

こういうことからしても、本当に翻訳機能って
必要ですね。
返信する

コメントを投稿