木材を加工すると、埃が発生します。その埃は、度が過ぎれば健康被害を生じる恐れがありますので、マスクなどをして作業する事が理想ですが、面倒なので、ついつい無防備な状態で作業をしてしまいます。
今まで、ノコ盤やテーブルソーに掃除機を接続するなどして、対策はしましたが、それでも埃は発生します。
こうして発生した埃が、作業部屋以外に流れないよう、作業部屋のドアを取り付けます。
ドア取り付けにあたって、ドア枠を加工し、取り付けます。ドア枠材の余りがあり、多少割れがありますが、何とか使えそうです。
ドア枠キットの多くは、同じような構造です。
枠本体
と、
戸当たり、
ケーシング
から成ります。ケーシングは様々な壁厚に対応するため、大きめなものを、壁厚に合わせて切ります。
切断の際に非常に役に立つのが、発泡ポリスチレン板です。
このように発泡ポリスチレン板の上にケーシングを載せ、丸ノコで縦にカットしますと、安定した切断ができます。発泡ポリスチレンにも縦の溝が入ってしまいますから、この発泡ポリスチレン板は消耗品です。建築現場などを通りかかり、廃棄物置き場にこうした発泡ポリスチレン板を見つけたら、すかさず交渉をして頂くようにしています。
ケーシングの寸法調整をして、枠全体がこのような状態になるようにします。下はドア、上が壁の厚みとなります。
引き続き、ドアの加工です。
長い間保管していたため、埃や汚れが付いています。元々アウトレットで3千円程で購入したものなので、多少の傷も付いています。オービタルサンダーで全体を軽く磨きます。こうした際にも、発泡ポリスチレン板の上に載せると、傷が付きにくく宜しいです。
ドア穴の加工を2箇所行います。
今回、やや手抜きな方法として、ドアラッチを丸穴式としました。通常、ドアラッチに付くプレートの分をドア側面に掘り込みますが、これを省略した方法です。
穴が開いたら
ブッシュとラッチをハンマーで軽く打ち込みます。
無事取り付け完了しました。
さらに枠を加工して取り付けます。角隅は留め継ぎとします。
続けて兆番を取り付けます。上は枠内上端から100mm、下は床面から150mm程度の所でOKです。枠が堅木なので、必ず下穴を開けます。
今回ドアを施工した部屋は、作業場ですが将来子供部屋となる場所です。そこで、万一、子供が内部に鍵をかけてしまい、中で不測の事態が生じた際に、ドアを蹴れば開けられるよう、ストライクを枠から少し浮かせた状態で取り付けました。つまり、ドア枠内寸をドアよりも若干大きめにつくり、ストライクを浮かせて施工する事で、強度を意図的に落としたという訳です。
床とドアの間に、5mm程の板を挟み、兆番の位置決めを行い固定します。こうすると、床とドアに5mm程度の隙間ができ、床が多少反ってもドアが床に擦れる事が無くなります。
ケーシングの収まりも留め継ぎとなります。
ドアの取り付けが終了したところで、さらに換気扇を設置します。
トイレ用のファンを、外気からの吸気口に取り付けました。これで作業場が陰圧になり、作業場のダストが生活空間に流入する心配が無くなります。