ジェノヴァで一番古いアーケード、ソットリパ通り(Via Sottoripa)を横切り、海岸へ向かう途中に、
ぽつんと取り残されたように大きな建物が立っています。
この建物が、かっての金融都市国家ジェノヴァの象徴、サン・ジョルジョ館です。
ここはいわゆる「ロッリの館」ではなく、銀行として利用されていたそうです。
サン・ジョルジョ銀行は、その財力にものを言わせて、
ジェノヴァを実質的に支配していた時期もあるとのことですから、
この派手な外観にもなんとなく納得してしまいます。
おそらく近年修復されたのでしょうが、
この派手なだまし絵(トロンプ・ルイユ)の装飾は、いやおうなしに目をひきます。
それにしても、ジェノヴァでこれだけだまし絵の文化が花開いたのはどうしてなんでしょうか。
石材が不足していた?優秀な彫刻家が育つ土壌がなかった?
それとも金融国家だけあって、倹約家な貴族が多かった?ちょっと気になりますね。