サン・ロレンツォ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂は、ローマ大学の近く、ヴェラーノ墓地に隣接して立つ教会で、
ローマ7大聖堂(4大聖堂+3つの聖堂)のひとつです。
ファサードは第二次世界大戦で破壊されてしまい、レンガ積みのままになっていますが、
もともとはモザイク画で装飾されていたそうです。
ファサード下部の柱廊部分には、やっぱりコズマーティ装飾が。この部分も再建されたものなんでしょうか?
柱廊の壁面には、古い時代のフレスコ画が残っています。
13世紀くらいのものでしょうか、どことなくジォット風です。
左右正面すべてにフレスコ画が描かれています。
サン・ロレンツォの物語ではなさそうですが、聖書を題材にした物語のようです。
それにしても、戦火に耐えてよく残ったものですね。
内部は、やっぱりここもバシリカ式です。
実はこの聖堂、もともと背中合わせだった2つの教会を、
お互いのアプシスをぶち抜いて1つの教会にしたものなんだそうです。
ずいぶん思い切ったことをしたものですよね。
もともとのサン・ロレンツォ聖堂にあたる部分が、まるまる内陣になっているようです。
こうやって見ると、アーチ部分をさかいにして、建物のつくりがまったく違っていることがはっきりわかります。
アーチ部分のフレスコ画です。ぱっと見たところ、サン・ロレンツォはいないようです。
作風は柱廊のフレスコ画とはまったく違っています。
ファサード上部にもこんな感じの絵が描かれていたのでしょうか。
内陣の入り口です。半円を描いているのは、もしかしてもとの教会のアプシスの名残り?でしょうか。
内陣の全景です。
こうやって見ると、アプシスの部分がもともとはファサードとして作られたことがよくわかりますね。
半地下はクリプタになっていて、サン・ロレンツォのお墓があるそうなのですが、見逃してしまいました。
モザイクもすごくきれいなんだそうです。もう一回行かないと…。
でも、今度ローマに立ち寄るのはいつになるのかな?