ジローラミニ教会からトリブナーリ通りをほんの少し東に進むと、
急に視界が開け、ひんぱんに車が通る広い道に出ます。この通りがドゥオーモ通りです。
通りを左に折れるとすぐに、ナポリの教会の中でもひときわ繊細な装飾がほどこされた
ゴシック様式のファサードが目に入ってきます。
この教会が、ナポリの守護聖人サン・ジェンナーロを祀っているドゥオーモです。
サン・ジェンナーロといえば、ドゥオーモに保管されている凝固した血液が、
年に2回の聖人の日に液化することで有名です。いかにもイタリアらしいエピソードですね。
サン・ジェンナーロの礼拝堂。奇跡はこの場所で行われます。
内部は豪華ながらもどこか上品な雰囲気をかもし出しています。
また、構造が複雑で、いくつもの礼拝堂や、以前ここに建っていた教会の一部が残されていて、
やっぱり混沌のナポリにふさわしい!
上の写真は、サンタ・レスティトゥータ教会(Basilica di Santa Restituta)で、
もともとはドゥオーモが建てられる前にここにあった教会です。
今はドゥオーモの一部のようになっていて、見事なバロック装飾がなされています。
あちこちがバロック様式で改築されているからでしょうか。
なんとなくヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂を連想させます。
後陣の装飾です。
バロック様式で劇的な演出が非常に効果的です。
思わずひざまずきたくなるような雰囲気を
かもし出しています。
ナポリのドゥオーモは、
地理的な条件のせいでしょうか、
なんとなく影が薄いような印象がありますが、
絶対に訪れる価値のある場所です。