マテーラの旧市街とグラヴィーナ渓谷をはさんだ向かい側に、マテーラの街を一望できる場所があります。
それが、ムルジア・ティモーネの展望台です。
ここからは、マテーラの洞窟住居のパノラマを見ることができます。
ここから眺めるマテーラは、まるで私たちに何かを訴えかけてくるようで、
その強いオーラに思わず圧倒されそうになります。
私たちはしばらくの間、ただじっとその風景を見つめていました。
しばらくして気持ちに余裕が出てきた私たちは、面白いことに気がつきました。
洞窟住居は、崖の下のほうにあるものほどプリミティブで、
上に行くにしたがって人為的に手が加えられている度合いが高くなっています。
さらにその上の台地上には新市街が広がり、
まるでマテーラの歴史がそのまま地層のように積み重なっているのです。
※展望台へ向かう公共の交通機関はありません。したがって、タクシーを利用することになります。
私たちの場合には、マテーラの駅から展望台を経由して
旧市街(サンタ・マリア・ディドリス教会近く)のホテルまでで約20ユーロでした。
ちなみに、運がよければ、放牧されているヤギの群れにも出会えるかもしれません。
それでは、いよいよ旧市街へと向かいましょう…。