ペルージャは丘の斜面に造られた街。街全体がまるで立体迷路です。
たとえば、街の南側からは、
バスターミナルのあるパルティジャーニ広場から、
旧市街に向かってエスカレーター(動く歩道)が伸びています。
このエスカレーター、最初は屋外を通っているのですが、
しばらくすると、地下にもぐってしまいます。
それも、中世に造られた地下道にエスカレーターを通してあるのです。
で、そのエスカレーターをしばらく進むといきなり視界が開けて、
そこはもう旧市街の中心、イタリア広場。
中世から使われている通路にエスカレーターを通してしまうという発想がすごいですよね。
また、街の南西側のがけ下の道につくられた中世の門、マルツィア門をくぐると・・・。
そこからは「バリオーナ通り」という
これまた中世につく られた道が通っているのですが、
この道はまるまる全部が地下にあるのです。
通りには、教会も書店も画廊もあります。
住所もあるれっきとした街の一部なのです。
つまり、400年以上前に作られた地下街が
今も使われているというわけなのです。
ペルージャは、イタリアでもまれに見るユニークな構造の街だったのです。
イタリア ウンブリアで田舎暮らし―オリーブにかこまれた生活 | |
ピーター ホブデー | |
三田出版会 |